慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

10人の方々とご一緒にお釈迦様を偲びました

上の絵は伊藤若冲が野菜や果物を使って描いた涅槃図の一部です。お釈迦様は大根ですね。 十分な告知をしなかったので、数人のお参りがあれば良いかな・・・と、思っていたのですが、10人の方がいらっしゃって下さり、ご一緒にお釈迦様の大涅槃を偲ぶことが…

3月24日(旧暦の2月15日)10時より涅槃会の法要をいたします

太陰暦の2月14日は、お釈迦様が現世の肉体を離れ、完全な涅槃に入られた日とされています。 上の涅槃図は、亡くなられた直後、多くの人々、弟子たち、神々、動物までもが悲しんでいる様子を描いたものです。中央に横たわっておられるのがお釈迦さまです。…

行方不明の本に教えられる

これは去年の桜。今年の桜はもうすぐ咲きそうな雰囲気です。 先日、出張があってあるビジネスホテルに宿泊しました。 眠りに入る直前、少し文庫本を読んで枕元に置いたところまでは覚えています。しかし、朝起きてみるとその本が見当たりません。ベッドの下…

17日(日)はお彼岸の入り。法要と法然上人のお話をいたします。

17日から7日間、春のお彼岸です。彼岸とは、阿弥陀仏の世界、お浄土のことです。私たちが生きるこちら岸(此岸)と、仏の国のあちら岸(彼岸)の間には、荒れ狂う貪欲の波が渦巻く河、怒りの炎が燃え盛る河が横たわっているそうです。その二つの河の間には…

原稿書きがとても楽しい!

慈雲寺の紅梅です。これが咲くと、慈雲寺の「梅花の季節」も最終章です。 どの業界にも「業界紙」というものが存在します。宗教関連、仏教関連の話題を集めた月刊誌や新聞もあるのです。一般の方に講読されることは少ないでしょうが、寺院では定期購読してい…

一に掃除、二に掃除、三四が無くて五に掃除

このところ色々と準備しなければならないことが重なって、家の中がいつもにも増して乱雑になってしまいました。 僧侶の資質ということを考えるとき、あれこれと思いはあるのですが、大切なことの一つが「掃除が苦にならない」とか「整理整頓が好き」ではない…

3月の慈雲寺の行事予定

鈴鹿の森公園のしだれ梅の梅林です。遠くの山とのコントラストが素敵でした。 さて、3月はお彼岸もあり、各地のお寺で様々な行事があります。慈雲寺でも、ささやかながら法話や法要の会を行います。 3月17日10時より お彼岸法要と「尼僧と学ぶやさしい…

枝垂れ梅を満喫

先日、鈴鹿の森庭園に梅のお花見に連れて行っていただきました。 私は桜より梅の方が好き。ほのかな香りも嬉しい。 慈雲寺にも梅の木が四種類あります。「桜切るバカ、梅切らぬバカ」という言葉があるようで、梅はきちんと剪定して手入れするのが大切らしい…

満腹になっても、もっともっとと欲しがる猫は、煩悩に苦しむ私たちの姿か?

上の写真の猫は、お寺の周辺に住み着いているらしい野良猫です。シャム系のような感じで、もしかしたら元はどこかに飼われていたのかもしれません。 お寺のすぐ近くの家で餌を貰っていたようなのですが、そこの住人のおばあさんが施設に入ってしまい、すっか…

2月の「尼僧と学ぶ優しい仏教講座」は2月25日です。

上の写真は大府市の盆梅展で見た白梅です。慈雲寺の境内の白梅も見ごろになってきました。 先週から一宮市にあるお寺を回ってお説教をさせていただいていました。慈雲寺が属する浄土宗西山派(西山浄土宗)では、毎年初頭に法主猊下の発せられる「おことば」…

遅ればせながら、慈雲寺の二月の行事予定です。

裏庭の枝垂れ梅が5分咲きです。慈雲寺には鉢植えも含めて4本の梅の木があります。鉢植えの白梅が最初に開き、次はこの裏庭の紅梅。そして表の白梅が開き、最後に一番大きな紅梅が咲き始めます。開花時期が10日ずつぐらい離れているので、長い間花が楽し…

カナダに残務整理に行っていました。Part 3

バンクーバー周辺には越冬する渡り鳥がたくさんやってきます。これはトランペット白鳥の群れです 前の記事には「カナダ訪問の影響はそれほどなかった」というニュアンスのことを書いたのですが、上手なボディブローのようにジワジワと効いてきたようで、ここ…

カナダに残務整理に行ってきました Part2

私の住んでいたマンションのベランダからの眺めです。 カナダに住んで40年。突然、日本に帰国することになって大慌てで名古屋に赴任してから、そろそろ10年になろうとしています。カナダに山ほどしなければならない事務的なことがあるのに、現実を直視した…

カナダに残務整理に行ってきました Part1

しばらく更新をしなかったので、また友人から心配の連絡がありました。実は、残務整理をしにカナダのバンクーバーに行っていました。 私は大学を出てすぐにカナダに渡り、そのまま慈雲寺に赴任するまでの約40年間をカナダで過ごしていました。その間、しばら…

今月は「女人禁制」という宗教的慣習について考えてみましょう

手入れも何もしないのに、今年も蝋梅がきれいに咲いてくれました。 さて、1月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、1月28日(日)10時よりおこないます。 テーマは「女人禁制」です。今でも、日本の各地に女性の入山を許さない山岳聖地や、大相撲の土俵…

今日は新谷尚紀さん監修の『日本人の禁忌』を読んでみた

和歌山県の勝浦の海。補陀落浄土への旅立ちにふさわしい美しさです。 今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」(1月28日10時より)では、女人禁制という日本の宗教慣習をとりあげます。なぜ、大峰山のように女性の立ち入りを禁ずる聖地があるのでしょうか…

八代亜紀さんを悼む

ベナレスでは亡くなった方の供養のためにガンジス河に花と灯明が供えられます。 50年も前の話になりますが、ある夜、父が興奮した面持ちで家に戻ってきました。どうやら仕事関係で飲んできたようです。 普段はとても寡黙で、芸能人の噂話など一切興味を示…

一月の慈雲寺の行事予定

寒中のお見舞いをもうしあげます。 新年のご挨拶が遅くなってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 慈雲寺は今年もどなたでもお気軽にお参りいただける「行きつけのお寺」を目指します。 宗派に関わらず、どのようなご相談にもできる限…

能登半島地震の犠牲者の方々を悼む

激しい余震が続いていると伝えられる能登半島周辺。犠牲者の方々が70名を超えたというニュースを哀しい気持ちで聞いています。 元旦という日だったこともあり、地震の揺れだけでなく、日本中の人々の心に激しい動揺を与えたのではと感じています。 あれか…

今年も慈雲寺「今を生きる人に役立つお寺」、「女性の出家を応援する寺」をめざします

明けましておめでとうございます 新年最初の法要「修正会」を6人の参列者と共に勤めることができました。思いの外暖かく、静かな年明けになりました。 今朝も早朝からお墓参りの方々の声がお墓から聞こえて、とても嬉しいきもちになりました。本堂に立ち寄っ…

除夜会・修正会で、一年の締めくくりと新年の再スタートを!

年の瀬も迫ってきました。慈雲寺では、毎年、31日の深夜から読経を始め、心に積み重なった煩悩の汚れを落とし、新しい年を迎える「除夜会・修正会」を行っています。 慈雲寺には梵鐘はありませんが、大きな「おりん」を用意しますので、それを鳴らして煩悩…

クリスマスの日に平和を願う

上の写真は、世界各地で難民の支援活動などを続けている日本国際ボランティアセンターからお借りしたものです。 私はこの活動には直接は関わっていませんが、ガザ地区への緊急支援を実施することになったというメッセージに心を動かされています。 今日はク…

会葬御礼に故人本人のメッセージ

先日、ある方の葬儀に参列しました。その時いただいた会葬お礼品の袋の中に入っていたメッセージが心に残りました。 会葬お礼のメッセージというと、ほとんどが型どおりの「お忙しいところ、葬儀にご参列いただいてありがとうございます」といったような簡単…

随暢上人の御内室の葬儀で再び和歌山へ

私を僧侶にして下さった師僧、橋本随暢上人の十三回忌のため、和歌山の南部(みなべ)へ出かけた二日後、随暢上人の御内室、知子夫人の訃報が届きました。 兄弟子から「和歌山まで来てくれたばかりだし、お知らせはするけれど葬儀への参列は心配しないで」と…

師僧の十三回忌で和歌山へ

私に出家のきっかけを作って下さったのは、浄土宗西山派(西山浄土宗)で最も優れた説教師の一人として知られていた橋本随暢上人です。 随暢上人は数多くの弟子を育てたことでも知られていて、私は彼の13番目の弟子です。私の後にも弟子は増えていたので、…

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のテーマは”煩悩”です。

上の写真は、「煩悩」を一文字で表すときの字だそうです。なんだかすさまじいパワーが感じられる文字ですね。 慈雲寺では、毎月、身近な話題を取り上げて、「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」という仏教の基礎を学ぶ会を催しています。「講座」というタイトルは…

12月8日はお釈迦様がお悟りを開かれた日です。

先日、一年ぶりに新型コロナのワクチンを接種しました。前回はモデルナでかなりひどい発熱をしたので敬遠していたのです。しかし、一年というのはちょっと・・・という気持ちになったので、申し込んでみました。 今回はファイザー社のワクチン。幸い発熱はあ…

12月の慈雲寺行事予定

美しいイチョウの黄葉を眺めていたら、もう12月になっていることに気が付きました。うかうかしている間に年末近しというわけです。毎年、このころになると呆然としてしまいます。 さて、そんなことを言っている場合ではなさそうですので、今月の行事予定のお…

見たくないものは見えない?!捜し物が目の前に!

パスポートが見当たらなくなって、ほとほと困っていました。 コロナ禍で旅行ライターとして海外に行く仕事が全く無くなったので、パスポートを使う機会がありませんでした。 しかし数ヶ月前、証明書が必要な手続きがあって、運転免許を持っていない私はパス…

小指のケガに教えてもらったこと

先日、キャベツの千切りを作ろうとスライサーを使っていたら、小指をざっくり切ってしまいました。けっこう深い傷・・・・ 小指の先だけなのですが、これがなかなか厄介でした。まず、絆創膏を貼るのが大変。ともかく傷口を消毒して保護しなければと思うので…