慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

知的好奇心の旺盛な子供は地域の宝 (Part2)

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 持論というほど深く考えているわけではありませんが、外国語の習得に関する私の基本的な考えは、「外国語の習得には、まず母国語をしっかり身に着ける。母国語で自己表現ができるように語彙も増やす」というものです。それなのに、去年の夏休みから、休みごとに「英語の早起き会」なるものをやっています。

 第一の目的は子供のうちに「お寺へ来る」という経験をして欲しいからです。これは大人の方にも、シニアの方でも同じ気持ちです。お墓参りや法事の時だけではなく、普段の生活の中に「お寺へ行く」というのを入れて欲しいと思っています。英会話教室がそのきっかけになれば・・・という気持ちなのです。

 この会を始めて、いろいろと楽しいことがありましたが、私にとって一番の発見は、「知的好奇心旺盛な子供たち」との出会いです。前回のPart1に書いた、歴史マニアのH君を始め、それぞれの子供が「考えて」いるのを見るのは、私にとってとても楽しいことです。英語を習うことが、「日本以外のところにも人が住んでいて、違う言葉を話し、違う考え方、暮らし方をしている」ということに気が付く、関心を持ってもらえるきっかけになればという気持ちが強くなってきたからです。

 知的好奇心の強い子供はまさに「地域の宝」。やがて、豊かなコミュニティ作りに大きな力になってくれるはずです。

 今年の夏に来た子供たちは、皆、自分の意思で毎朝通ってくれました。無料で行っていますが、自分たちのおこずかいからお賽銭を入れてくれる日もあります。お寺へのお賽銭はいつでもありがたいですが、子供たちの小さなお財布から供されるものは特にありがたく思えます。

 この子供たちの知的好奇心が健やかに広がっていく手伝いができるように、私も修行を続けなければと思っています。

 さて、夏休みが終わったら、今度は土日の朝、7時半から「早起き会」を続けます。中学一年生で習う程度のやさしい文章を使って英語に慣れるのが目的です。どなたでも歓迎します。

◎今日の写真はカナダ西海岸の先住民の人々の工芸作品です。