慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

知的好奇心いっぱいなシニアは地域の活力!

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 昨日は嬉しいことがたくさんあった日です。心がワクワクし過ぎたせいか、9時頃には眠くなってしまったほど!

 まず、お彼岸やお祥月命日には必ず連絡をくださって、「お寺に伺えなくて残念ですが、お布施を振り込ませていただきますので、お経をあげてください。」とおっしゃるHさんが、御主人と一緒にお寺にお参りにきてくださいました。お嬢様に連れられてんなのですが、仲の良いご夫婦、親子という感じが、互いをいたわる雰囲気から伝わってきます。私も心を込めてお彼岸の御供養をさせていただきました。

 読経のあと、少しお彼岸についてのお話しをさせていただいている間に、鯱城学園の方々がいらっしゃいました。鯱城学園は、名古屋市が運営しているシニアの社会参加プログラムの一つです。歴史や文化を学ぶ教室を始め、環境問題や高齢化社会の問題などにも取り組んでいます。名古屋市のねらいは、こうしたことに関心の高い、「知的好奇心旺盛」で、社会活動にも取り組む意欲がある人を見つけ、育むことにあるのではないでしょうか?そうだとしたら、どうやら成功しているように思えます。

 昨日おいでになったのは、この鯱城学園の卒業生がそれぞれの地域で「同窓生活動」をなさっているものの一つのようです。40人あまりの方々が来てくださいました。

私は、慈雲寺の歴史や建物の由来などをご説明し、美濃、尾張三河になぜ尼僧寺院が多いのかということや、尼僧寺院ならではの「地域の癒し」の役割についての私の思いもお話しさせていただきました。

 また、慈雲寺の建物は明治の名工、小野田又造の代表作であり、小さな寺院としては破格の費用を投入して作られたものであることにも少し触れました。地域の人々の心のよりどころとしてばかりでなく、有松周辺の観光資源としても貴重な建造物であることをお知らせしたかったのです。

 Hご家族もお話しを聞いてくださり、「自分たちのお寺について、深く知ることができて良かった」と喜んでくださいました。

 お寺は「地域の宝」であるべきで、その価値を広く知ってもらうことは住職である私の役目です。また、この「宝」の意味は、単に「立派な建物、歴史的な建物」というのではなく、人々の「心の拠り所」としての価値が第一だと思います。これこそ、僧侶の役割でしょう。

 慈雲寺の歴史や建物に関する簡単なパンフレットを本堂前に用意いたしました。お読みになっていただけるとありがたいです。

 う~ん・・・・前から「作ります!」と約束だけし続けている慈雲寺のホームページを作らなければいけませんね。

〇今日の写真は、カナダのバンクーバーにあるクィーン・エリザベス公園のカフェです。車いすでも無理なく出入りできるよう、細かい配慮がしてあります。