慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

大掃除に功徳あり!

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 今年ももうあと一日になりましたね。大掃除は済みましたか?慈雲寺はお寺部分は完了・・・あ、「完」じゃないな。「とりあえず終了」。私の住居部分は・・・絶望的ですが・・・

 今朝は、たくさんの方々がお墓詣りにいらっしゃいました。このあたりの風習では、大掃除の最後はお墓の掃除。松や千両の入ったお正月らしい仏花に替えていらっしゃいました。昨日の雨と風で松や楓の葉がだいぶ落ちたので、私も朝から門前や墓地の入口付近の掃き掃除をしていました。すると、つぎつぎとお参りに来る方とお話しができました。初対面の方もいらっしゃったし、ほんの短い間ですが、お話しできて、新米住職の私と顔見知りになっていただいて嬉しく思いました。なんと、「月参りをお願いします」と頼んでくださった方までいました!嬉しい。

 私が慈雲寺に来る前は大阪のお寺の弟子でした。そのお寺の庵主さまは、お掃除が大好き。「僧侶は一に掃除、二にそうじ、三も四も五も掃除や」が口癖でした。「あんたみたいに本ばかり読んでいても仕方ないやろ」と、頭でっかちな僧侶ではなく、掃除に励む僧侶になれと教えられました。そういわれるたびに、「いやいや、掃除も大事かもしれないけど、皆さまに御仏の教えを伝えるのが僧侶の第一の役割でしょ」と私は心の中で口答えしていました。

 でも、今朝は掃除をしていたからこそ、多くの方ともお話しができたし、私のことにも興味を持ってくださったのでは・・・・何より、月参りのことも、掃除の姿を信頼してくださったからかも???

 お掃除の功徳は確実にあったようです。大阪の師僧に感謝しなければ・・・

 

大晦日から元旦に変わってすぐ、修正会という短い法要をします。一年の初めを静かなお寺で少しゆったりと過ごしませんか?

・今日の写真はフィンランドストックホルム国立博物館で見たガラス瓶です。繊細な色合いと優しげなカーブを描くフォルムが印象的でした。