慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

春の悩みは「草引き」です。

今週のお題特別編「春を感じるとき」
〈春のブログキャンペーン 第1週〉

 

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 昨年の春、長いカナダ暮らしをおえて名古屋の桶狭間にある小さなお寺に赴任してきました。先代の住職さまは境内に雑草一つ生えないよう、お手伝いの方を動員して小まめに手入れをなさっていたようです。

 でも、私はせっかく長い冬に耐え、ようやく新しい芽を出したばかりの草を人間が勝手に「雑草」と決めつけて引っこ抜いてしまうことに、何だか今一つ乗り気になれませんでした。まぁ、ただのなまけ心という面も否定できないのですが・・・・

 そんな風に草引きをためらっていたら、瞬く間に境内はワイルドな雰囲気がただよってきてしまい、慌てて草引きをしても私一人ではどうしようもなくなってしまいました。しかたなく・・・除草剤を撒きましたけれど、これも哀しい。

 梅の花が咲き、姫こぶしが可愛らしい花を開き、木瓜も満開。風乗って近くのため池周辺に植えられている桜の花びらが飛んでくるようになりました。花便り確かに春を告げてくれますが、私にとって、最も春を感じさせるのは、境内の小石を持ち上げるように葉を伸ばし、すでに小さな花も咲かせている「雑草」たちです。今年も、この「命」をどう扱うのか、悩ましいところ。僧侶として春ならではの悩みになりそうです。

・今日の写真はフィンランドヘルシンキで見た街角の花。長い冬を越えて、温かな春の太陽を満喫しているようでした。