先ほど、山門を開け、新聞を取りに行きました。私は毎朝、境内を横切って山門に向かう短い散歩(??)が大好きです。鳥の声がきこえ、朝の光が差し込むのを見ながら、ほんの数十歩の散歩ですけれど・・・
しかし、新聞一面の見出しを見たとたん気持ちが暗く沈んで悲しくなりました。今朝の中日新聞の見出しは「安保法制全条文 与党合意:戦闘参加 明確基準なく」というものでした。
私は怠け者の学生でしたが、いちおう法学部で法制史や法哲学を専攻したので、法律というものはかなり厳格な規定を最初に作っておかないと、どんどん拡大解釈されていくものだと思っています。まだきちんと全文を読んでみなくてはなりませんが、一面の記事を読む限りでは、日本が戦闘に参加する基準が厳格化することはなかったようです。日本が「戦争できる国」へ大きく近づくのを懸念せずにはいられません。
ここにも何度も書きましたが、仏教では人を殺すことも殺させることも認めません。いかなる「大義」があろうともです。第二次世界大戦のとき、日本の仏教界は「大義」や「国益」のためと称して、本来の仏教徒のあり方を曲げてしまいました。その反省は今でも続いています。今回の法改正に仏教界がどう対応するか、自分自身がどう向き合っていくか・・・・まずはじっくり全文を読んでみます。
・今日の写真はカナダの州立アルバータ博物館に展示されている「マニトーストーン」と呼ばれる聖なる石です。カナダの大平原地帯に住む先住民は、この石を平和の象徴として大切にしています。巨大な隕石と思われますが、展示室に入った途端に不思議な気が感じられるほどの、まさにパワーストーンです。