慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

留学は孤独に耐えられる大人になってからが吉!(Part1)

f:id:jiunji:20150701080657j:plain

前回は、英語(外国語)学習に関連した私の思いをお話ししました。すると「留学についてはどう思いますか?」というご質問をいただきましたので、少しお話しを続けます。

 前回も書きましたように、成長期に「世界には自分と違う言葉を話し、違う考え方、習慣の人がたくさんいる。」ということを知るのは良いことだと思います。ですから、短期の外国滞在はいろいろな意味で子供にとっては良い効果が期待できると思います。

 しかし、高校や大学時代、長期(一年以上)にわたって留学することには、私は基本的には“おすすめしません”。理由の第一は、人は大学に行くかどうかは別として18歳から22歳ぐらいの間に、"大人の母国語”を憶えて行くのではないでしょうか?英語が“道具”として価値を発揮するためには、それを母国語にきちんと変換できることが重要です。いくら発音がきれいで流暢に英語を操れても、それを日本語の敬語に訳せなかったり、ビジネス用の文章に直せなくては何にもなりません。ホンダも社内公用語は英語にするそうですが、営業に回るときに片言の日本語(ならまだましで、子供のような言葉遣い)では仕事にならないでしょう。

 この時期に留学すれば、発音は確かに良くなりますが、たくさんの本を読んで“教養”を身に着けるべきときに、外国語漬けになることは良い面よりマイナス面の方が多いと思います。

 少しぐらいたどたどしくても、きちんと文法を踏まえ、語彙も豊富で教養を感じさせる英語を話す方が、仕事でも人間関係でもより良いご縁を築けるのでは?

(つづく)

●今日の写真はバンクーバーのバンドゥーセン植物園に咲いていたスイレンです。