慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

風の音を聴く

◎今日のお釈迦さまのお言葉

かれは世間では無所有だが

無所有を嘆かず

(欲望に駆られて)いろいろなものを追い求めない。

彼は静かで安らかな人と呼ばれる。

 

今枝由郎訳 『スッタニパータ』より

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 昨日から台風18号の影響で、激しい雨が降り続けています。今朝になって雨は勢いを少しゆるめたようですが、さきほどから強い風が吹いてきました。

 「本堂の瓦よ。頑張って耐えてください!」と祈りたい気分です。

 慈雲寺の境内には形の違う建物や空間があるせいか、風が笛のような音をたてたり、あちこちを揺らしていく音が聞こえたりします。なんだか風に話しかけられているような気がして、さっきからボンヤリと耳を傾けて聴いています。

 自然の現象のすべてが阿弥陀様のお姿であり、風の音も阿弥陀様の呼び声・・・とある和尚様がニコニコ笑いながらお話しくださったことがあります。私がぼんやりしているので、今日は阿弥陀様がちょっと大きな声で呼んでくださっているのかなぁ?

 そとは激しい嵐でも、こうして家の中にいられるのは幸せですね。ま、古い庫裏ですから、どこからか風が入り込んできて、家の中でも不思議な音を立てるのですが・・・・

 阿弥陀様に願われて、護られていると感じるとき、嵐の音も怖くないし、勇気を持って進んで行こう!と元気になれます。う~~ん、でも、屋根瓦は心配だけど・・・・

 私が住んでいたカナダの西海岸にも、冬になると激しい暴風雨がやってきます。気象学上の区別では、これは台風ではないのですね。レイン・ストーム・・・

 ああ、私は今、東シナ海で発生する熱帯性低気圧が生む激しい雨風を毎年迎えるところに住んでいるのだなぁ・・・となんだかしみじみとしてしまいました。

・今日の写真はアメリカのマイアミの海岸です。ここにもカリブ海で発生した熱帯低気圧がヤシの木も根こそぎ倒すような強烈なハリケーンとなって毎年のようにやってきます。