慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

桶狭間歴史保存会のみなさまと

f:id:jiunji:20151217090723j:plain

 慈雲寺は、織田信長今川義元が歴史的決戦をした桶狭間にあります。周囲を散策すると、桶狭間の戦いに由来した史跡が点在しているのです。

 正直言うと、私は慈雲寺に赴任するまで戦国時代の歴史にはほとんど興味がなかったのです。しかし、慈雲寺の先代さまが急死なさったという知らせを受けて、カナダから日本に戻る飛行機の中で、三谷幸喜さんが脚本、監督をした「清州会議」という映画を見て(これから起こるであろう様々なことを思って飛行機の中で一睡もできなかったので・・・)、こういう歴史的背景のある場所に住むのだなぁ・・と思っていました。

 それで、先代様の葬儀や法事が一段落したころから、桶狭間の歴史に関連した本を読むようになりました。鎌倉時代からの道がそのまま残っているところも多く、歴史の跡をたどる散策は楽しいものです。

 そんなある日、桶狭間の戦いの歴史を研究しているコミュニティ・グループがあるとうかがい、即決で参加させていただくことにしました。桶狭間古戦場保存会は、90歳を越えても矍鑠としてお元気な郷土史研究家の梶野渡氏を中心にした、歴史愛好家の団体。ボランティアで史跡のガイドをするなど、史跡の研究、保護に積極的に活動なさっています。

 私の入会もとても喜んでくださり、「英語でガイドができるようにがんばって勉強してください」と励ましていただきました。残念ながら、昨年はなぜかタイミングがあわず、ボランティアガイドの皆さんの教えを受ける機会がほとんどありませんでした。名前だけの会員だったのですが・・・昨日は年末の会に参加させていただきました。

 梶野渡氏はお変わりなくお元気で、ご著作を二冊いただき、また「勉強してください」と言ってくださいました。来年こそ、ちゃんとガイドができるように勉強せねば!

 名古屋周辺には昨年まで全く縁のなかった私ですが、ここが「終の棲家」となったのですから、ぜひコミュニティの歴史を学び、地域のみなさんの活動にお役に立てるようになりたいと思いながら自坊に戻ってきました。

◎今日の写真は、慈雲寺の北東にある、おけはざま山にある今川義元の陣地跡の石碑です。