慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

お坊さんの冬の味方「でんち」

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 今日も良い天気でしたが、空気はキリリと寒い。こんな日はジャガイモを使ってポトフを作ろうと思いました。お腹から体を温める作戦です。

 今朝、祥月命日のご供養でKさんのお宅へ伺いました。お寺から自転車で三分。門を出たところでご近所の方に「まあ!庵主様、この寒いのに自転車でお参りですか?コートも着ないで偉いなぁ!」と褒められました(いや、単に呆れられただけかも?)

 そうですね。衣の上からも着られる大き目の着物用コートを買うべきかもしれません。しかし!実は、衣の下には強い味方が隠れているのです。

 「でんち」というのをご存じですか?「ちゃんちゃんこ」ともいいますね。袖なしの羽織のことです。冬用に羽毛の入ったキルティング風のでんちを衣の下に着れば、背中が寒くなることはありません。

 このような「でんち」はけっこう高価なものなので、私は自分用のを持っていませんでした。ところが先日、押し入れの中の箱を開けてみるとフカフカのいかにも温かそうな「でんち」が出てきたのです。

 慈雲寺の先代さまはとても小柄な方だったのですが、この「でんち」はかなり大き目。私が着ても余裕です。もしかしたら、どこからかの贈答品だったのに先代様には大きすぎてしまいこんであったのでしょうか?それとも、弟子の私のために先代様が買っておいてくださった?どちらにしても、なんとありがたいことでしょう!さっそく使わせていただいています。

 背中に携帯カイロを貼れば怖いものなし。北風の中でも大丈夫です。

 ただ一つ問題は・・・・温かい家の中に入っても脱げない。

 

 慈雲寺に赴任して、もうすぐ丸二年ですが、まだまだお寺の中に何があるのか十分に把握できていません。思いがけないものが、思いがけない場所から出てくるたびに、なんだか先代さまのお気持ちやお教えを感じてしまいます。

◎今日の写真はフィンランドストックホルムの朝市で見た、おいしそうなジャガイモです。