慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

庚申講のお勤め

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 慈雲寺のすぐ近くに小さな雑木林があって、お不動さまと庚申さまが祀られた小さな祠があります。一年に一度、庚申講の人々が集い、般若心経を読んでお勤めをします。

 この読経は近隣の長福寺と慈雲寺が担当しています。私も去年、初めて参加させてもらいました。ご近所の方々に慈雲寺就任のご挨拶をする良い機会でしたし、なんだかコミュニティの一員に迎えられたような気がして、とても嬉しくおもいました。

 今年も読経の後に、50名ほど集まった講の関係者の方々とお話しするのは、とても楽しかったです。以前は、高い台を作って、その上から餅まきをしたのだそうで、子供時代の良い思い出として話してくれました。また、雑木林に囲まれた空き地でお芝居なども上演されたそうです。コミュニティの大きなイベントだったのですね。

 信仰を基盤にした「講」は、コミュニティの絆を深めるとても良いツールだと思います。餅まきをしたり、庚申待ちで食事をしたり、お酒を飲んだり・・・この「絆」の楽しさやメリットをどう次世代に伝えていくのかが今後の課題でしょう。

 庚申さまへの祈祷法は、かつても神仏混交のなごりが残っています。僧侶を呼び、般若経を読むのですが、儀式は柏手を打つことからはじまります。この儀式も村の伝統を引き継いだもので、私たちが日常行っている宗派の仏事のやり方とはことなります。しかし、こうした伝統的な儀式に参加し受けついでいくことができることも嬉しいことです。

◎今日の写真は北京の郊外で見た三輪自動車。なんだか可愛らしいですね。