慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

I am happy for you!

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  " I am happy for you!" という文章は、使われている言葉は簡単ですが、なかなかうまい日本語に訳せません。直訳すれば、「あなたの為に私は幸せです。」とか「あなたの喜びは私の幸せ」とかになるのでしょうか。

 相手の方に何か幸せなことがおきたと聞いて、「まあ、私もそれを聞いてとても幸せになりました。」って思わず出るような言葉です。

 幸せは自分の中に起きることだけではなく、自分以外のことで幸せを感じられる人は、喜びの多い暮らしと言えるでしょう。

 「今日、友達に可愛らしい子供が生まれた」とか、「祖母が元気になって病院を退院した。」とか、まさに " I am happy for you!"を感じる時ですね。空が青い、久しぶりに雨が降って木々の緑が鮮やかになった、梅の花が咲いたなどなど、自分以外のところに幸せを見つけられる人は、毎日が嬉しい発見でいっぱいになりますね。

 一方、他人と比べて優劣をつけなければ「幸せ」を感じられない人は、なかなか"I am happy for you"の気分にはなれないでしょう。知人に可愛らしい子供が生まれたと聞けば、「うちの子と比べて体重はどうだったのか?」などというどうでも良いことがきになったり、「なぜうちには子供ができないのか」と悲しくなったり、心を悩ませられることは次々と起きてきます。

 きれいな花が咲いているのを見てさえ、「花が散ったら掃除が大変」としか思えなければ、花でさえ心を豊かにはしてくれないのです。どうぞ、ゆったりと気持ちを広げて、幸せをたくさん受け止めてください。

◎今日の写真は東山動植物公園に咲いていたボケです。私の曾祖母がとても好きだったと母から聞きました。