慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

お大師さまとアイコンタクト!

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 今日は弘法大師さまの御正当日(旧暦の3月21日)だったので、普段お祀りしてある壇からお大師さまの御像を下に降ろし、参詣の方々とお身拭いをさせていただきました。

 10名ほどの方々がお参りくださり、「めったにない機会にお参りできれ良かった」と喜んでいただきました。

 お大師さまの木像は、いままで埃を軽く払うぐらいで初めてのお身拭いです。みなさんでマスクをし、新品のタオルでやさしく拭います。体の中で特に気になるところのある方は、その部分を願いをこめて丁寧に拭っていきます。

 お大師さまは病気などで困っている人々に積極的に救いの手を差し伸べたお方ですから、きっと御利益をいただけると思います。

 いつもは高い壇の上にお参りしていますから、拝む側からは見上げるようにお顔を拝見するのですが、今回は正面からまっすぐにお目を見ることができました。慈雲寺のお大師さまには、ガラスで作られたとてもリアルでパワーを感じさせる目が嵌め込まれています。やや茶色がかった瞳は慈愛に満ちていて、少し下を見る感じ。私たちが見上げるように拝むとちょうど視線が合うように作られているようです。白目の部分は、純白で曇りがありません。生きておられるように生き生きとしています。

 正面から拝ませていただくと、いつもと違う表情なのも不思議です。昨日壇から降ろしたときは、なんだか少しご機嫌が悪い(???)ような表情に思えてドキドキしたのですが、今朝のお身拭いのときは心地よさげで表情も和らいでいるようでした・・・

 お身拭いが終わると、すっかりお像はきれいになりました。頭の部分は少し光って見えるほど!

 これから毎年、旧暦の御正当日にはお身拭いをさせていただくことにしましょう。

◎今日の写真はカナダ・バンクーバーにある州立ブリティッシュ・コロンビア大学のキャンパスです。