慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

ちょっと辛いなぁと思ってたら援軍が来てくれました!

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ここ数日、ちょっと元気がなくて、いろいろ思い通りにいかないなぁ・・・う~ん

なんか辛いなぁ・・・と思いながらぼんやりしてたら玄関の呼び鈴が鳴りました。

「庵主さま、お昼ごはんに食べてね」とAさんが何かを持って来てくださいました。

 Aさんは時折お菓子や菓子パンをお供えしてくださいますが、「お昼ごはん」は初めて!袋を開けてみると、「炙り焼き豚のまぜそば」でした。まぜそば??どうやら私が食べたことのないもののようです。電子レンジで温めて、いただくと、なかなか美味しい!

炙り焼き豚がポイントです。

 指示通り、麺やかやくをまぜまぜして食べていたら、タイに仕事で行ったときに出会ったお坊さんを思い出しました。タイの僧侶は今も戒律を厳しく守っています。妻帯もしていませんし、お酒も飲まない、肉食ももちろん戒律で禁じられています。しかし、毎日の托鉢でいただいたものは食べなくてはいけませんので、たとえその中に肉が入っていても、ありがたく受け入れなければなりません。

 私がお会いしたときも、いろいろ察しのよい(?)信者さんがお供えしてくれたらしい鶏肉入りのチャーハンのようなものを嬉しそうに食べていました。

 そうそう、彼はたばこもスパスパ・・・「たばこは大っぴらに吸えるのですか?」と聞くと、その僧侶は「戒律の中にたばこは入ってない」とニッコリ。確かに、お釈迦さまの時代にはインドにタバコはなかったでしょうね。

 世界中には食べ物の禁忌を非常に厳しく守っている人たちがいます。その人たちに理解を示すことはとても重要です。少しぐらい良いだろうと日本人は思いがちなので、注意が必要でしょう。もちろん、同じ仏教徒でもタイと日本では違うように、イスラム教でも非常に厳格な宗派から、塊で入っていなければ豚肉も見逃すというようなゆるやかな宗派もあると聞いています。お互いに、関心を持ち合うことが理解への第一歩ですね。

 それにしても、お供えをいただくのは、仏さまの供養だけでなく、私にとってもとてもうれしいことです。ちょっと元気がないときに届いた「まぜそば」は、元気の出る援軍になりました。Aさん、ありがとうございます。

◎今日の写真は京都の京極で見たマニ車です。これを回すと、そこに刻まれた経文を読んだのと同じ功徳があると考えられています。グルグル回してみると、なかから美しい鈴の音が聞こえました。