私はお経の暗記も苦手だし、小説の中の一節や映画のセリフを覚えて、ちょっとお洒落に会話の中に使うなどという芸当もなかなかできません。これって説教師には少々致命的な欠点です。お説教の中に、お経や祖師たちの教えの一節を取り入れるだけではなく、映画や小説の中から印象的なフレーズを使って、仏教をわかりやすく伝えるのは大切なポイントです。
ですから、説教師は特別な心覚えのノートを作って、印象的な言葉や譬えなどを書き留めて置いたりします。それを「味噌帖」と呼ぶのだと教えてもらったことがあります。これが正しい漢字かどうかわかりませんが、私は「話のミソ」という意味だと思っています。
今は、お彼岸のお説教の準備をしているのですが、ここ数日一歩も前に進めなくて悩んでいました。いろいろ考えるのもチョッと飽きた???とゲンナリしていたら、急に映画の中でメリー・ポピンズが言っていた言葉を思い出しました。
「しなくちゃいけない仕事には、何か楽しめる要素があるもの。」
う~ん・・・お説教は私にとって修行の一つで、「仕事」とは本質的に違うものですが、やらなければいけないことなのは同じ。何か楽しめる要素がきっとありますよね。
美味しいお茶を入れて、一休みしてから、原稿を練り直すことにしましょう。
◎今日の写真はカナダの西海岸に咲いていた野草です。何だか今夜はとてもカナダが懐かしい・・・