慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

お仏壇の「お性根抜き」

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 今週は「お仏壇を処分するので、お性根抜きをしてください。」というご依頼を数件いただきました。家の建て替えをしたり、遠くへ引っ越したりして、大きなお仏壇をお祀りすることができなくなった方です。今は、仏間のあるお宅は少ないですから、どうしても大きなお仏壇を維持していくのは難しいですね。

 もちろん、仏間があり、大きな仏壇を護っていくことは、とても大きな功徳があります。ご先祖さまへの御供養という面はもちろん、自分たちはこれからの子孫たちにとっても、「特別な場」を維持していくことになるからです。

 極楽に往生なさったご先祖は、私たちがその方々を思うとき、時間や場所を問わず、ただちに寄り添ってくださいます。お墓の中だけ、お位牌の中だけにいらっしゃるわけではないのですね。極楽の菩薩さまは、皆、時間や場所を超越する神通力をもっていらっしゃるのです。

 しかし、私たちの方は、仏壇やお墓など、「特別な場」があると、心を集中して思いを込めやすくなるのです。「特別な場」に座るだけで、心が穏やかになってくるのです。お寺、お墓、お仏壇は、ご先祖の供養のためだけでなく、生きている私たちの日常の苦しみを癒す場所でもあるのです。

 今まで、長い間大切にされてきたお仏壇ですから、丁寧に「お性根抜き」をさせていただきました。

 お性根を抜いた仏壇は、仏壇屋さんと相談してお焚上げしてもらうこともできますし、家の解体などのときに、一緒にもっていっていただくこともできます。その仏壇を購入した仏壇屋さんがわかっているなら、ご相談すると良いでしょう。

◎今日の写真は、慈雲寺の属する浄土宗西山派西山浄土宗)の総本山光明寺です。光明寺には法然源空上人(法然上人)お墓、御本廟があります。写真の「圓光大師」というのは、法然上人の大師号です。

 法然上人の廟は嵯峨の二尊院や京都の知恩院にもありますが、この光明寺から分骨されたものがお祀りされています。

 11月29日に慈雲寺からこの光明寺へバスでお参りに行きます。紅葉の美しい時期ですので、御一緒にお参りしませんか?どなたでもご参加ください。目の病に御利益があることで有名な柳谷観音へもお参りします。ここも紅葉の隠れた名所です。

 会費は1万円(昼食付)。慈雲寺までお気軽にお申込みください。