慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

「五蘊」の説明に悩む

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 毎月、満月の夜に写経の会をすることにしています。今月は14日が満月です・・・う~ん、でも何だか今月もお月様は出てきそうにない。満月の写経会を始めてから、今月で三回目ですが、まだ一度も満月が登場しない。明日はなんとか、少しでも顔を出してくれるといいのに・・・

 この写経の会では、『般若心経』のお話しを毎月、少しずつしていくつもりです。先月は、このお経が観自在菩薩(観音様)によって説かれたものであることをお話ししました。今月は「照見五蘊皆空」という部分についてお話ししようと準備中です。

 ここは、観音様のお悟りの内容です。つまり、観音様は「五蘊は皆、空であると照見した」と悟られたというのです。う~~ん・・・これは『般若心経』のキモというか、大乗仏教の最も根本的な考え方ですから、「少しお話ししましょう」で済むわけはありません。

 キーワードはいうまでもなく「空」ですが、その前の「五蘊」というのもなかなか手ごわい。古代のインド人はなんでも分析してグループ分けするのが大好きだったようですが、この五蘊もその一つ。この世に存在するものの全ては5つの範疇に属していると考えていたようです。

 全ての存在は、これらの五蘊が「縁」によって和合して仮に存在しているにすぎず、実体はないと仏教は考えるのです。

 五蘊とは「受想行識色」の五種類の存在要素と言えばよいでしょうか・・・この五種類の説明をするだけで何時間もかかりそうですね。

 まずは、「実体はない」というお話しからしていきましょうか・・・・

 ああ・・・今日はふたご座流星群が見られるかもしれない夜だったのに・・・地上には雨が降っていて流星群は「ない」けれども、雲の上ではたくさんの流れ星が飛んでいるのでしょうか・・・

◎今日の写真は山口城の表門です。