慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

お月参りで始まる二月

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 月参りは、毎月一回、各家のお仏壇の前で読経させていただくものです。宗派や地域によって、またそれぞれの寺院の事情によっては、月参りの習慣が全くないところもあるそうです。しかし、慈雲寺には月参りの習慣が続いています。私は月参りに呼んでいただけるのをとてもありがたく、嬉しく思っています。

 ゆっくりと回向させていただいて、読経の後、その家の方とお話しができるのが特に楽しいものです。仏教に対する質問から、日常のちょっとした悩み、また先月あった印象的な出来事まで、話題はさまざまですが、そのどれもが、僧侶として生きる私にとって大切なものです。

 慈雲寺の月参りのほとんどは、月の初旬に集中しています。月参りが始まると、「新しい月が始まったな!」と気持ちも改まります。

 毎月でなくても、亡くなられた方の祥月命日やお盆だけ・・・というお宅もあります。このようなご縁も大切にしたいと思いますので、お声がけいただければ喜んで伺います。ぜひお気軽にご相談ください。

◎今日の写真はカナダの西海岸の先住民のトーテムポールです。トーテムポールは普通、杉の木で作られます。トーテムポールは、とても大切にされますが、いったん立てられた、その後は補修などはしないのが慣習です。杉の木は比較的腐食しにくい木ですが、やがてこの写真のように朽ちて、倒壊してしまいます。この写真のトーテムポールは少し金属で補修しているようですが・・・・。倒れたトーテムポールは腐って土にもどり、そこからまた新しい杉の木が生えてくるというわけです。

 先住民の人にとっては、博物館に「保存」されているトーテムポールには複雑な思いがあるようです。

 仏像もそうですね。人々の祈りや思いから離れ、美術館に「展示」されている仏像への思いは複雑です。でも、ときどき美術館で思わず手を合わせてしまうことがありますけれど・・・・