慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

生きる目的は思いやり - 利他という生き方

f:id:jiunji:20170507212924j:plain

今日のお釈迦さまのお言葉

 善いことをした人は、この世で喜び 来世で喜び 二つの世で喜ぶ

 自分の行いの清らかなことを見て 彼は喜び 彼は楽しむ (法句経より)

 

 ダライラマ猊下の本を読んでいると、しばしば出てくるのが「思いやり」という言葉です。猊下は「他の人に思いやりを持って接する、思いやりを持って行動することこそが、生きる目的だ。」とまでおっしゃっています。

 自分に優しくしてくれる人、自分に何らかの利益をもたらす人に思いやりを持つことは難しくないでしょう。しかし、ダライラマ猊下は「あなたの『敵』にも思いやりを持て」と教えてくださっています。これこそ、大乗仏教の根本的な姿勢である「利他」の生き方です。

 しかし、難しいですね・・・

 「善いおこない」というのは、思いやりの心から生まれてくる行動です。何が「善い行い」なのでしょう・・・ありがたいことに、私たち仏教徒には「お釈迦様」という素晴らしいお手本があります。お釈迦様の行動について説かれたお経を読むのは楽しいものです。

 今日とりあげた『法句経』には、お釈迦様がやさしげな表現でさまざまな「善い行い」について説いてくださっています。

 もちろん、末法の世に生きる凡夫の私たちは、お釈迦様がお示しになった道をなかなか歩むことはできませんが、少しでも「善い行い」を心がけていきましょう。それが、生きる喜び、生きる目的になっていくのです。

◎今日の写真はカナダの西海岸で見た野草です。