慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

人間に生まれることができて、本当に嬉しい!ありがたい・・・

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 今日、7月3日は、私の誕生日です。まあ、この年になれば「めでたい」というほどのことはありませんが・・・・しかし、人間に生まれることができたのは、本当にありがたいことです。

 仏教では、仏の教えを聴くことができるのは、人間と天人だけだと考えられています。私たちははるか昔から六道を輪廻し続けていたわけですが、とうとう人間として生まれるチャンスを得たのです。これは、大海の底に住む盲目の亀が100年に一度、海上に顔を出した時、浮いていた木片の穴に偶然首を挟まれてしまうほどの稀有の確率!

 天界に生まれると様々な意味で楽しい暮らしができますが、あまりに楽しいので、仏の教えをちゃんと聴く気持ちになりにくい。仏道を歩もうという気持ちがなかなか起きないのだそうです。しかし、天人にもやがて衰えがやってきて、やがて死がやってきます。

 ですから、生老病死の現実に直面することによって、仏の教えに出会える人間に生まれたことは、天人以上の「チャンス」なのです。

 阿弥陀さまは、一切の条件や要求をつけずに、私たちを救ってくださっています。私たちは、阿弥陀仏の願いを聴かせてもらうだけで良いのです。「あーそうか・・・私は阿弥陀様に願われている身の上なのだ。」と思い、喜びのあまり口からこぼれ出てくるのがお念仏です。

 私を生み、育てて下さった両親、そしてたくさんの愛情を注いでくださった数多くの方々に感謝して、今日一日を過ごしました。あ、法人市民税の納入を忘れていて、督促状が来てしまったので、大慌てで支払いに行ったのも、今日のイベントの一つでした。これは我ながら、恥ずかしい・・・・おかげで、忘れられない誕生日になってしまいました。

◎今日の写真は新神戸の駅の裏手にある、布引の滝です。駅から10分ぐらいで全くの別世界でした。