慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

木魚の音はバイ(バチ)しだい

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 月参りやお盆の棚経などで、各家のお仏壇の前でお経をあげさせていただきます。

その際は、そこのお宅で使っていらっしゃる仏具、おリンと木魚を使わせていただきます。各家で、おリンも木魚も音色が全く違います。その違いを味わうのも、お参りに行かせていただく喜びの一つです。

 自分のお経の発声と、木魚の音、おリンの音色がぴったり!と思うこともあって、そうなると読経もつい力が入ります。心地よく声が出るのです。

 今日、お盆の棚経でうかがった、あるお宅の木魚は、一見するとなかなかの高級品のようです。彫られた魚の姿も美しい・・・しかし、音が綺麗に響かないのです。なんだかポスポスという感じ・・・それぞれの木魚には、叩くと反響が一番綺麗な場所というのがあります。そのポイントにきちんとバイを当てることができるかも大切なことです。その木魚はどう打ってもポイントにヒットしません。

 木魚を打つ道具は、バイと言います。「倍」の字の人ベンを木ヘンに替えた字です。バチといっても通じると思います。

 さて、木魚の音にとって、バイは非常に重要です。もし、お宅の木魚の音が前ほど綺麗に響かないなら、仏具屋さんで新しいバイをお求めになるのをお勧めします。バイは消耗品と考えてください。

 少々値段ははりますが、頭の部分がシリコン製のバイも最近売り出されています。この反発力、音の響きかた・・・・なかなかいいですよ。

 木魚は納得いくまで叩いてから買うということができにくいですが、お気に入りの木魚に出会えた人は幸せです。毎朝の読経がきっと楽しくなるでしょう。