「あなたのことは何とお呼びすれば良いでしょうか?」
今日、お寺に来られた方が、遠慮がちにこう私に問いかけました。
僧侶に呼びかけるときは、何と言ったらよいのでしょう?この辺りだと、「おっさん」(アクセントは最初の「お」に)とか「おっさま」とか呼びかけるのが多いようです。これは「和尚さん」から来ているのでしょうね。
「ご住職」とか「ご住職様」という言い方もありますね。大きなお寺の住職の場合、「方丈様」という呼びかけ方もあります。
慈雲寺に英語を習いに来てくれている可愛らしい小学生は、私のことを「お寺さん」と呼びます。どうやら、この子は私の名前は「おてらさん」だと思っているようです。おそらく、彼女の家の大人たちが「お寺さん」と言っているのを聞き覚えたのでしょう。愛らしい声で呼びかけられると嬉しくなります。
でも、尼僧として一番自分の気持ちにしっくりくるのは「あんじゅさん」という呼びかけです。これは小さな庵の主、庵主という意味です。なんだか、ひっそりと暮らしている尼僧という雰囲気があっていいなぁ・・・・・。「和尚さん」とか「おっさん」と呼ばれるよりいいです・・・ま、肩書とか看板とかにこだわってもしかたがないので、何と呼ばれても良いのですけれど。
ちなみに、宗派の本山のトップにおられる方は「御法主」などの他、宗派によって特別な呼称がありますので注意なさってください。「御法主猊下」というような敬称も大切です。
◎今日の写真はカナダの西海岸でよく見かける野草です。