弘法大師のお言葉
「病なきときは すなわち薬なし。障りあるときは 即ち教えあり。
妙薬は病を悲しんで興り、仏法は障りをあわれんで 顕わる。
5月6日(旧暦の3月21日)は弘法大師が深い瞑想に入られた御正当日です。祥月命日というべきでしょうが、真言宗の教えでは、弘法大師は亡くなったのではなく、今も高野山の奥の院で、生身のまま瞑想に入られているとしています。
上にあげた大師のお言葉は、とても深い意味があると思われるので、他宗派の私が簡単に説明するわけにはいきません。しかし、「病があるから薬がある」というのは、心に残る言葉です。浄土宗的に見ると、お釈迦様は、末法の時代に生きる私たちを憐れんで、阿弥陀様という仏様がおいでのことを教えてくださいました。まさに、私たちの生きる苦しみという「病」への仏語という「薬」です。
薬を飲んで、じっくり養生していく、自分のできることを少しでもしていくのが、仏教徒の暮らしでしょう。
5月6日には、慈雲寺では弘法大師像を壇から降ろし、参詣の皆様にお身拭いをしていただきます。弘法大師とより深いご縁を結んでいただく良い機会だとおもいますので、ぜひお気軽にご参詣ください。
また、四国八十八か所から集めた砂を踏んでいただける、お砂踏みもいたします。巡礼をしたのと同じ御利益があると言われていますから、こちらもぜひ体験なさってください。