慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

大阪府北部地震の影響が本山にも

f:id:jiunji:20180622234531j:plain

 慈雲寺は、法然源空上人(法然上人)を宗祖に仰ぎ、その高弟の善慧房證空上人(西山上人)を流祖とする浄土宗西山派西山浄土宗)に属しています。総本山の光明寺は、京都府長岡京市にあります。

 光明寺は、法然上人が、阿弥陀仏の救いについて初めて一般の人に説いた場所に建てられており、まさに「浄土門根元地」です。そして、法然上人の御遺骸は、この地で荼毘に付され、ご遺灰は境内の一番高い場所に祀られています。以来、光明寺法然上人の御本廟として、ご遺灰をお護りし、その教えを受け継いできたのです。

 18日に発生した大阪府北部地震は、亡くなられた方々をはじめ、多くの被害が出たと聞いています。亡くなられた方のご冥福をお祈りし、残されたご家族、縁者の方々の哀しみが少しずつでも癒されることを願っています。

 この地震光明寺にも大きな被害をもたらしました。境内にある江戸時代の建物の一部が傾いたり、構造に影響が出たりしたのです。被害の詳しい内容はまだ調査の段階ですが、何より御本廟に影響がなかったのかが心配です。

 不思議なことですが、近畿地方活断層や「地震の危険地帯」のハザードマップなどを見ると、大きな寺社がまるで重しのように、断層の上に建てられているのに気が付きます。偶然かもしれないし、大地の力が暴れないように本当に「重し」の役割を担っているのかもしれません。

 ある友人は「日本中、断層だらけのようなもの。大きなお寺や神社を造る時は、広い土地がいるから、結局どこかの断層に重なってしまうんだ。」と言っていました。そうかもしれません・・・

 名古屋も、いつ大きな地震がきてもおかしくない状況とか。慈雲寺の本堂は、建てられてから約100年。濃尾地震など、二回大きな地震を経験しています。今のところ、柱は、しっかり耐えているようですが・・・・う~ん。

◎今日の写真は光明寺の御本廟へ続く参道です。右の石碑に「圓光大師御本廟」とあるのは、法然上人の最初の大師号が「圓光」だからです。