慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は12月23日(日)10時より行います。テーマは「戒名」です。戒名の本来の意味、理想的な授かり方をご一緒に学んでみましょう。

「課金地獄」を垣間見る

f:id:jiunji:20180930094833j:plain 伊勢湾台風並みの大型台風が近づいているそうですが、今、外は静かに細かい雨が降っているだけです。これが「嵐の前の静けさ」というものでしょうか?

 さて、10月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は10月21日に行いますが、テーマを「地獄って何?」にしたので、このところ『往生要集』などを読み直しています。

 地獄は今、ここにもある・・・とは良く聞く言葉ですが、現代ならではの地獄とはどんなものががあるかなぁ・・・と考えながらインターネットのニュースを見ていたら、ネットゲームの課金地獄という言葉を知りました。毎月、何万円もネットゲームの課金につぎ込んで、ついには借金で自己破産。食事もろくに取らないので、まさにネット廃人・・・という人もいるらしい。

 現実的なメリットが何もないのに、なぜそこまでお金をつぎ込んでしまうのか、とても不思議に思えました。そこで、ちょっとネットゲームなるものを覗いてみることにしました。複雑なRPGではなく、子供向けと思えるような単純なゲームです。

 しかし!その巧妙な仕組みにビックリ!「無料」でゲームをダウンロードして、始めたのですが、アッという間に、自分の「地位」が上がっていきます。得点によって順位が明確に示されます。本当にリストに掲載されている人がいて、現実にゲームの参加者がいるかどうかも怪しい。でも、いったん「貴方が一位!」などと褒められると、つい、その位置をキープしたくなる気持ちは良くわかります。

 すぐに上位まで登るのですが、それを保持しようと思えば、お金をはらって便利な道具や武器を手に入れなければならない。さらに巧妙なことに、最初の道具は「今なら120円でこんなに便利な道具があなたのものに!」

 地獄の入り口ですね。

 ま、ゲーム自体は単純でぼんやりしたいときに楽しめそう。課金をしないと、高いステージに進めず、いつまでも足踏みですが、それでも今のところ楽しい。足踏みに飽きたら、もうそのゲームともお別れです・・・って、ならずに、120円から借金地獄へ真っ逆さまの人も多いのでしょう。

 しかし、人を誘い込むテクニックというものは恐ろしいものですね。地位や名誉は、たとえそれが、まったくの仮想空間のものであってさえ、大きな力をもっていると思い知りました。くわばらくわばら

◎今日の写真も、大阪市立陶磁器博物館で見た鼻煙壺です。これは瑪瑙でできているようです。