慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

流行語大賞候補の「グレイヘア」と坊主頭

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 今朝、めずらしくテレビをつけていたので、昨日発表された流行語大賞候補のことが話題になっていました。候補になっている言葉のほとんどは、私の中では流行ってませんでした(笑)

 でも、一つ気になったのは「グレイヘア」。白髪が目立つようになった女性が、髪染めをするのではなく、白髪を生かした美しい髪形に発想を変えていくということのようです。

 まばらな白髪は「やつれた」とか、「だらしがない」とかいうイメージがあったのではと思いますが、自分の体の変化を自然に受け入れ、それを生かして、本当の自分の美しさを追及していくという意味での「グレイヘア」なら大賛成です。

 まあ、多くの女性が10代のころから髪の毛を染めている今、「染めない」というのも一つの選択でしょう。でも、白髪を美しいシルバーヘアーに保つのは、髪の毛の艶が大きなポイントになるでしょうから、結構お手入れが大変では?

 北米に住んでいた時は、ブロンドの髪の人が、白髪が増え、そこから艶々したプラチナブロンドになるのが理想と聞いたことがあります。

 さて、白髪も黒髪も関係ない坊主頭の私です。先日、慈雲寺にご近所の小学生が社会見学に来てくれましたが、その生徒たちから出た質問に「なぜ坊主頭なのですか?」という質問が出て、返答にかなり困りました。

 真面目にお答えすると、坊主頭はもともとは別に宗教的な理由ではありません。今は、うぬぼれを排除するためとか、謙虚に質素に暮らすのが僧侶の理想だからという説明がされますが、もともとは蒸し暑いインドで、できるだけ清潔に暮らすための知恵というだけなのではと思います。白髪だ、染髪だと気にしなくてもいいし、服装もシンプルにまとまる。反対に、思い切り派手な服にも、案外坊主頭は似合うものです、

 坊主頭はいいですよぉ。まあ、ときどき女性用トイレとかお風呂に入るとき、ビックリされてしまうことがあるのが唯一の問題。あとは、何もかもスッキリ、シンプルに暮らせますよ。

◎今日の写真も大阪府立陶磁器博物館でみた青磁の香合です。どんな香りのお香がこの中に入れられていたのでしょう?もしかしたら、美しいお姫様の紅入れに使われていたのかも?