仏教では他と比較して、羨んだり卑下したりすることを「苦しみのもと」と教えています。「あの人に比べれば、私の方が幸せ」と考えても本当の幸せではないからです。
ましてや僧侶としては、他の人を「羨む」というのは、とても恥ずかしいことです。他の人をお手本や目標にして励むというならまだしも、ただ「いいなぁ・・・それに比べて自分は・・・」と考えるのは、苦しいばかりです。
でも、今日はちょっと友人の輝きが眩しくて、なんだかイグアナになって地面をごそごそしているような気分です。
私は、長い間北米の旅行ガイド本を書いて暮らしていました。この時は、運転手やカメラマンと一緒に行動するだけで、取材はほぼ一人。でも、時々、いわゆる取材会というのに参加させていただくことがありました。
ある時、旧ソ連の某国で取材会があったとき、とても印象的な方々と同行させていただくことになりました。フリーのライターや編集者だけでなく、大学で美術の教授をなさっている方や新聞記者、外務省の関係者の方々まで、いろいろでした。
このような視察・取材会でご一緒しても、その時だけで、その後の交流が続くというのはめったにないことなのですが、この時はかなり違っていました。
帰国後も、いろいろな面で交流がありご一緒にオペラを見に行ったりするほど。私にとってはとても大切な方々です。
と言っても、私が名古屋に引っ越し、海外取材の仕事をほとんどしなくなってからは、この方々との交流もフェードアウト状態でした。
そんな時、このメンバーの一人が駐在先での経験を基に本を出版なさったというお知らせメールが届きました。皆さん、「おめでとう!」の言葉と共に、近況を知らせあっていらっしゃるのですが・・・どの方もそれぞれの場で相変わらず輝いていらっしゃいます。
う~~~~眩しいなぁ・・・と思っていたら、イグアナに変身してしまいました。
これが他の人に起こったことなら、「他人と比較してどうする!全く意味がないでしょ?脚下照顧して、しっかり掃除でもしなさい。」とお説教(???)しそうですが、自分のこととなるとイグアナ・・・・
ちょっと松葉でも掃除しながら反省してきます。
◎今日の写真は、エクアドルの街中の公園でゴソゴソしていたイグアナです。