上の写真は、大阪市立陶磁器博物館で見た茶碗です。南宋で作られ、加賀前田家に伝えられた木葉天目茶碗です。800年前に木から落ちた一枚の葉が茶碗に焼き付けられ、いったいどんな人たちの目を楽しませてきたのでしょう?
今日は、ある方から「もうお茶会をするようなことはないだろうから・・・」と、たくさんのお茶道具をご寄進いただきました。その方がお稽古用に使っていたものだそうで、「愛着はあるけれど、気軽に使ってもらえるものだから。」という言葉と一緒に、笑顔で手渡して下さいました。
長年のお稽古に使っていたものなら、例え希少なものでなくても、手放すのは辛いことでしょう。その気持ちもしっかり受け止めて、できるだけ有効に使っていきたいと思っています。
慈雲寺には炉が切ってある部屋が二つあります。しかし、長年にわたって茶室としては使われておらず、私がここに赴任してきたときには、ボロボロの倉庫という感じになっていました。
できれば、このお茶室をリノベーションして、「寺カフェ」を開けないかと夢見ています。先日も、福祉関係で働く方から、「認知症カフェを開きたいのだけれど、場所の確保が難しい。」とお聞きしたので、「ぜひ慈雲寺を使ってください!」とお話していたところです。
慈雲寺に行けば、いつでも誰かがいて、お抹茶やコーヒーを楽しみ、おしゃべりができる・・・時々法話も聞ける・・・なんて場所として知られるようになりたいものです。