慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

叔父の49日で東京へ Part1

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 しばらくブログの更新が途絶えていたので、数人の方からご連絡をいただきました。ご心配をおかけして申し訳ありません。私はおかげ様で心身ともに好調です。

 実は、一月に亡くなった叔父の49日の法要に参列するために東京へ行っていました。この叔父は、スキーが上手でなかなかのハンサム。私は叔母と結婚前から顔見知りで、とてもかわいがってもらいました。おかげで、叔父の子供たちとも仲良し。私にとってはとても大切な親戚です。

 最後の数年間、叔父は体調を崩し、認知症も発症していたので、介護はなかなか難しいものだったようですが、叔母もいとこたちも「果敢に」という言葉を使いたいほど、介護に取り組んでいました。昨年秋には叔父も含めた家族旅行に、私も母も入れてもらい、叔父との楽しい思い出がもう一ページ増えました。

 そして、49日の法要にも、叔母とその子供たちに加え、母と私も参列したのです。叔父の家は浄土真宗本願寺派。慈雲寺の属する浄土宗西山派西山浄土宗)とは、法式も読経もずいぶん違いますので、なかなか興味深いものがありました。

 特に印象的だったのは、法要後のお説教です。真宗では、「聞法」といって、お説教を繰り返し聞いて信仰をいただいていくことが重要とされています。当然、真宗の僧侶にとっては、お説教の内容、技術を深めることが求められているわけです。

 今回の葬儀では、通夜から本葬、初七日、そして今回の49日と、他宗派の僧侶の「現場での説教」をじっくり聞かせていただく特別な機会になりました。

 まさに、叔父からの最後の贈り物と言って良いでしょう。ありがたく受け止めました。

 思えば、私が住職になって初めて、導師として葬儀をしたのは父方の伯母でしたし、未熟な私に親族が機会を与えてくれているのだと、とてもありがたく思っています。

(つづく)

◎今日の写真は、有松の旧東海道沿いの家々に飾られるひな人形の福寄せです。