慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

親戚と会えるのも、法事の「ご利益」part1

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 ご近所の取材をしていたら、お店の前に置かれたビリケンさんもマスクをしていました。マスクといえば、今日、私のところにも、いわゆるアベノマスクが配達されました。小さくて、いかにも使いにくそう。今日は気温が高ったので、よけいに暑苦しそうなマスクに見えました。こんなものに膨大な税金が使われて、たっぷりと利権の餌になっているのかと思うと、とても腹立たしく思いました。

 それはともかく、外出自粛の期間中、東京の実家に住んでいる母は、どうやらあちこちの親戚に電話でご機嫌伺をしていたようです。

 母は、90歳を超えていますが、現役の弓道家です。詳しくは知りませんが、かつては国体にも監督として出場しているので、指導者として慕って下さる方もまだ多いようです。う~ん・・・確か、日本の伝統的な弓道は「立禅」と言われるほど集中力を必要としているはず。慌てん坊で、好奇心旺盛でちょこまかと動きまわる母が、なぜ指導者が務まるのか不明。あ、私が僧侶として生きていられる方が、よけい不明か?

 

 母は普段は週に数回、弓道場へ出かけていますが、新型コロナによる外出自粛要請が出てからは、弓道場もお休み。そこで暇ができた(?)母は、普段交流のあまりない親戚たちに電話をしたようです。父の従弟の子供(はとこ?)たちにも連絡したそうで、「とても喜んでいたわよ!」と母はご機嫌でした。

  そのはとこの一人は、舞台の演出家としていつもなら多忙な人ですが、多分劇場が閉鎖で暇だった?いずれにしても、母をご機嫌にしてくれたのは何ともありがたいことでした。

 

 最近、慈雲寺のご近所で、祖先の350回忌の法事をした家がありました。その家の人が、とても楽しそうに準備をしていたのが印象的でした。当日はたくさんお人が集まって、一族の同窓会のようだったそうです。

 親戚付き合いは面倒・・・という方も多いようで、「法事があるので、親戚に合うのは厄介」と思いがちです。でも、本当にそうでしょうか?

 法事をきっかけに、疎遠になっていた親戚に会うのは楽しいことも多いですよ。年齢や状況の変化で、自分の気持ちも変わってくるので、最初からネガティブな気持ちを持たずにに参加すれば、印象も大きく違ってくるかもしれません。

 それに、自分のDNAとたくさん共通点を持つ人々に会うのは、自分を振り返る良いきっかけになるかもしれません。