慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

お盆の用意は、まず仏壇周辺の片付けから

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上の写真は、インターネットの画像からお借りしました。ギャラリー・メモリアという会社が出している現代風の仏壇と、お盆用のお供えです。とても素敵だと思うのですが、これは「お位牌の飾り棚」であって「仏壇」ではありませんね。阿弥陀様やお釈迦様などの仏像や仏画があってこその仏壇です。ご本尊無しで、亡くなられた方のお位牌だけを祀るだけなら、これはナイスなデザインの「精霊棚」というべきでしょう。

 仏像や仏画をお祀りし、家の中に小さな「聖なる場所」をつくるのがお勧めです。「墓守は兄弟がやっているので、家に仏壇はない」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、家の中に小さくても良いので、特別な場所を作り、ご本尊とお位牌をお迎えしてはいかがでしょう。位牌を置くスペースが限られているなら、過去帳の写しを用意しても良いと思います。

 家に仏壇があるという方は、仏壇そのものの掃除だけではなく、周辺に積んであるお線香やろうそくなどを片付けると、とても気持ち良くお盆を迎えることができます。

 葬儀などの時に、いろいろな方からたくさんお線香をいただいたけれど、とても使いきれない・・・という方は、菩提寺やご近所のお寺に相談してみてはどうでしょう。「うちは決まったお線香しか使わない」と言われる可能性もありますが、慈雲寺ではお線香やろうそくのお供えは大歓迎。お線香は古いものでも、十分に使える可能性が高い。保存しているうちに形が変形してしまったようなろうそくも、朝の勤行のときなどにありがたく使わせていただきます。

 毎日違う香りのお線香を体験できるなんて、嬉しくてわくわく。