慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

2017-01-01から1年間の記事一覧

慈雲寺で静かな年越しをなさいませんか・・・

いつも手回しが悪く、バタバタしてばかりの私です・・・落ち着いて平常心で過ごすのが僧侶のありかたなのに・・・ というわけで、今年もギリギリまで落ち着きません。ついさっきようやく鏡餅をお供えして、これでお正月の準備は終わりです。 今夜は23時45分…

小さなお寺で静かに新年を迎えませんか?

2017年も、今日と明日だけになりました。初詣はどこへお参りに行かれますか?名古屋でしたら、熱田神宮あたりでしょうか? 有名な神社やお寺で、たくさんの参詣人の波にもまれながらお参りをするのも、お正月らしい華やかな感じで良いですね。 しかし、静か…

エルサレムに「トランプ駅」?! 聖地について思ったこと

エルサレムに建設予定の駅に、トランプ大統領の名前をつけようとイスラエル政府が検討中というニュースを今朝のニュースで見ました。米国政府がエルサレムをイスラエルの首都として認め、米国大使館を移動しようとしていることを讃えるため(?)でしょうか…

ご縁のあった方への「御供養」の勧め Part 3 ーカナダの葬儀

「家族葬」という名の密葬が増えて、友人や恩人への感謝やお別れを告げる機会がすくなくなっているというお話しをしてきました。3回目は、カナダで経験した葬儀のことをお話ししましょう。 カナダは、たくさんの文化的な背景をもった人々の暮らす国ですから…

ご縁の有った方への「御供養」の勧め Part2

前回のPart1では、親族関係でなくても、友人や恩人、お仲間で亡くなった方の御供養をする会のお勧めをいたしました。 家族葬が増えてくると、親族以外の人々が故人にお別れやお礼をする機会は少なくなってしまいがちです。とりわけ、故人が高齢の場合、「も…

ご縁の有った方への「御供養」の勧め Part1

先日、Aさんという方から、「自分の親戚や親でない方の法事をすることができますか?」というご相談を受けました。 Aさんは、あるスポーツの元プロ選手でした。若い時に指導を受けたコーチを一生の恩人として大切にしてきたそうです。その恩人が亡くなった時…

12月21日は終い弘法さんです。四国八十八か所のお砂踏みにもお参りください。

毎月21日は弘法大師空海の御命日です。12月は、「終い弘法」のご縁日として、特に御利益があるとされています。 慈雲寺は浄土宗西山派(西山浄土宗)に属していますので、御本尊は阿弥陀如来ですが、弘法大師さまもお祀りしています。慈雲寺は、現在は名古屋…

廃仏毀釈は日本人の宗教心を破壊した? (尼僧と学ぶやさしい仏教講座のお知らせと慈雲寺へのアクセス)

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は12月17日10時より行います。テーマは「廃仏毀釈とはなんだったのか?」です。どなたでもお気軽にご参加ください。 慈雲寺が現在の桶狭間上の山に開創されたのは明治22年のことです。名古屋市内でも比較的歴史の浅いお…

今、何をすべきなのか?

今日の、お釈迦さまの御言葉 「他の人の目的がいかに大事なことであっても 自分の目的をおろそかにしてはならない。 自分の目的を深く知り 常に自分の目的に専心しなさい。」 (法句経より) 年末になると、さまざまな「やらなければならないこと」が起きて…

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のテーマは「廃仏毀釈」についてです。(慈雲寺へのアクセス)

慈雲寺では、毎月、身近な話題から仏教の「考え方」「ものの見方」を御一緒に学ぶ会を催しています。どなたでも、お気軽にご参加ください。 12月は17日の日曜日、10時より行います。テーマは「廃仏毀釈とは何だったのか」ということを中心にお話ししたいと思…

寒い時は‟作務”!

今朝も寒かったですね!日本の伝統的な家屋は、「夏涼しい」というのを基本に設計されていると聞いたことがあります。風通しの良さや軒の深さなどが、その工夫なのでしょうか?確かに夏の本堂は涼しい・・・ということは、冬は寒い! しかし、私は寒さはそれ…

善行とはなにか

今日のお釈迦さまの御言葉 身体が怒りを放つのを抑え守れ 身体を良く制御せよ 身体による悪い行いを捨て 身体によって善行を修めよ (法句経より) テレビでアメリカのミステリー番組を見ていたら、「自分をどう扱うかは相手の業。それに対する私の反応は自…

この身このままで救い取ってくださっている阿弥陀様 -同性愛についてー

前回のブログで、性同一性障害を自覚していらっしゃる方の戒名(法名)の問題について書いてみました。すると、「慈雲寺さんは同性愛についてどう思っているのか?」という質問を受けました。 私は慈雲寺に赴任する前、40年近くカナダの西海岸に住んでいまし…

戒名(法名)における性別について

今日、とても興味深い記事を読みました。性同一性障害という自己認識を持つAさんは、熱心な仏教徒です。Aさんは、生きている間に受戒し、戒名を授かりたいと願っています。 しかし、Aさんは肉体的には女性ですが、「自分は本質的に男性だ」と感じています。…

振り返れば山茶花

昼間は青空が見えたので、今夜も昨夜のような美しい月が眺められるかと楽しみにしていたのに・・・だんだん雲が広がってしまいました。 でも、今月の「満月写経の会」には三人の方に来ていただきました。本堂は寒いですが、かえって気持ちが集中できる気がし…

12月の満月は12月4日です。満月写経の会のお知らせと慈雲寺へのアクセス

慈雲寺では、いつでも本堂で写経をしていただける用意がしてあります。気持ちを落ち着けたいときや、何か特別の御願いがあるときなどに、お気軽に写経をなさってください。庫裏にお声をかけて下されば、写経の心得のお話しなど、喜んでさせていただきます。 …

『旅行読売』の新年号・・・ちょっと恥ずかしい

昨年から、毎月『旅行読売』という雑誌に連載記事を書かせていただいています。旅行ガイドブックのお仕事が主だった私には、長期の連載というのは初めてです。見開き2ページの記事で、近畿地方のご利益で知られるお寺や神社を取材させていただいています。有…

他人は自分の代わりにはならない

今日の「お釈迦さまの御言葉」 他人の過ちを見てはいけない。 他人がしたこと、しなかったことを見るな。 ただ自分がしたこと、しなかったことだけを見るがいい。(法句経より) 仏教は悪因悪果、善因善果・・・全ては自業自得と教えています。自業自得とい…

白鵬の「万歳三唱」に違和感

先週、五日間、和歌山県のみなべ町周辺の寺院へお説教に呼んでいただいていました。とても良いお湯の温泉のある国民宿舎に宿をとっていただき、なんだか湯治みたいでした。もちろん、まだ説教師として新米な私はずっと緊張が続いていたので、そうのんびりし…

仏教は完全な非暴力

このところ、連日相撲力士の暴力問題がテレビや新聞に報道されています。なぜか、報道や評論家の論調が、「問題を長引かせているのは、被害者の力士とその親方」という響きなのが気になります。 この問題が相撲協会内部の権力争いと深く結びついており、貴乃…

法然房源空上人(法然上人)の弟子たち Part2

前回は、 法然上人の弟子たちのお話しを僧名から見てきました。法然上人は、僧侶としての正式なお名前は法然房源空です。慈雲寺が属する西山浄土宗の流祖は、法然上人のもとで出家し、證空という名を授けられました。 以来、證空は法然上人が御遷化なさる(…

法然房源空上人(法然上人)の弟子たち Part1

日本にお念仏の教えを確立した 法然房源空上人(法然上人)には、たくさんの優れたお弟子がいらっしゃいました。しかし、現在まで続いているのは三人の系統のみなのです。一つは親鸞聖人から始まる浄土真宗です。もう一つが聖光房弁長上人から始まる浄土宗の…

「善」には喜びが伴う

裏庭に菊の花がたくさん咲き、山茶花も咲き始めました。毎日嬉しいことがたくさんあります。寒いのは、ちょっと哀しいけれど、むし暑いよりずっと良い。 人生を楽しい、嬉しい、喜ばしいことで満たすには、どうしたら良いでしょうか?お金がたくさんあれば良…

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のテーマは「廃仏毀釈」についてです。

今日は、11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」の日でした。暖房も駐車場もろくにない慈雲寺に、たくさんの方がいらしてくださって、本当にありがたく思いました。 今回のテーマは「神仏習合」だったのですが、テーマが大きすぎて、うまく説明できませんでし…

慈雲寺への公共交通アクセス

先ほど、初めての方からお電話があり、明日(11月19日)の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」においで下さるとのことでした。駐車場について聞かれたのですが、申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。 有松インターを降りたところに、有松ジ…

不思議なご縁で慈雲寺に

11月19日の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」で、神仏習合のお話しをしようと思っています。私は以前から神仏習合から、神仏分離、廃仏毀釈へとなだれ込んでいくプロセスに深い興味を持っています。日本が幕末から明治にかけて体験した世界史上でも珍しい宗教…

11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は11月19日に行います。テーマは「神仏習合」です。

「神仏習合」とは、仏教と日本古来からのカミへの信仰が独特の姿で共存した宗教思想です。仏教はインドから各地へ伝播するにしたがって、それぞれの土地の宗教とユニークな共存や習合をしてきました。日本の神仏習合はその流れの中に発生し、発達してきたも…

思い立った日が御供養の最良の時

先日、Sさんという方から御尊父の年忌法要ついて相談をいただきました。Sさんは、時々、「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」を聴きにきてくださる方です。 お父様が亡くなられてから、ちょうど三回忌にあたる時期なのですが、事情があって法事に参列できなかった…

古希の祝いをお寺で - お祝いごとにもお寺にご縁を結んでみましょう

今日はとても嬉しいことがありました。いつも「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」に来て下さるKさんの古希を祝う集いを慈雲寺で行ってくださったのです。 集まったのは、奥様、お子さん、お孫さんなど10人ほど。短い法要でご先祖に、皆が、健やかにこの日を迎え…

国立京都博物館で「国宝展」を見る・・・敗北・・・

今、京都の国立博物館で日本中の国宝指定を受けた美術工芸品を一挙に展示する「国宝展」が開かれています。展示されているものの全てが国宝!11月26日までです。会期は四つに分かれていて、展示品も入れ替わる。各期ごとに見に行こうと思っていたのですが上…