慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

2020-01-01から1年間の記事一覧

除夜会と修正会  

慈雲寺には梵鐘はありませんが・・・・ ご近所のとても賢く可愛らしい兄妹がお餅を届けて下さいました。山門には青竹で作った筒に門松風の花を生けました。明日、本堂の仏花を替え、お餅を供えれば、慈雲寺のお正月の用意は何とか整います。境内の掃除が十分…

年末年始の慈雲寺の行事

今、本堂の扉を閉めながら夜空を見上げたら、美しいお月様が輝いていました。 慈雲寺では毎月満月の夜にお月見を兼ねた写経と写仏の会を行っています。今月は29日に行います。 年末年始は、有名な神社やお寺にお参りするのも良いですが、今年は人込みを避…

暖かな服装でお越しください。(尼僧と学ぶやさしい仏教講座のご案内)

寺院の内陣に飾られる荘厳の一つ「天蓋」 日に日に寒さが厳しくなってきました。今年もあと一週間。短期間のうちに私たちの暮らしの基盤が大きく揺れた一年でした。 名古屋でも新型コロナの患者が毎日増えていますので、今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座…

お賽銭と喜捨 Part2  寺院の場合(その1)

タイで僧侶に喜捨をしている様子 日本の神道における神様は、正しい(適切な)まつり方をしてお願いをすれば力を発して、その願いをかなえてくださいます。参拝の仕方も、お供えの整え方も、そうした正しいまつり方に沿ったものでなければいけません。お賽銭…

お賽銭と喜捨 Part1 神社の場合

●©地主神社 上の写真はネットからお借りした京都の地主神社の写真です。この神社は縁結びの神様として、女性誌などにもたびたび取り上げられる有名な神社です。新品(?)の立派なお賽銭箱が写っていますね。 今朝、ローカルのテレビ局の情報番組を見ていた…

日本の宗教事情の入門書ならこれ!

今日は、ミネルバ書房から新しく出た『知っておきたい日本の宗教』という本をご紹介します。身近な話題から、現代の宗教事情全般を把握するための良ききっかけとなる本だと思います。 執筆者の一人岩田文昭先生は、私と同じ浄土宗西山派(西山浄土宗)に属す…

仏法との出会いこそ、生きがい Part2

「ここにわれらいかなる宿縁にこたえ、いかなる善業によりてか、佛法流布の時にむまれて、生死解脱のみちをきく事をえたる。しかるをいまあひかたくしてあふ事をえたり」法然房源空(法然上人)『登山状』より 上に引用したのは、日本にお念仏の信仰を確立し…

12月8日は仏教徒にとって最も大切な日! 成道会のお誘い

12月8日はお釈迦様がお悟りを開いたといわれる日です。仏教徒にとっては、一年で最も喜ばしい日と言って良いでしょう。この日に行われつ法要を「成道会」と言います。 お釈迦様がお生まれになった日を花祭りとして祝うのは良く知られていますが、成道会は…

仏法との出会いこそ、生きがい Part1

「人身得ること難し、仏法値うこと希れなり、今我等宿善の助くるに依りて巳に受け難き人身を受けたるのみに非ず遭い難き仏法に値い奉れり。生死の中の善生、最勝の生なるべし」道元禅師『修證義』 慈雲寺は法然上人を宗祖として、證空上人を流祖(派祖)とす…

年末年始の慈雲寺行事のお知らせ

12月に入りました。師走・・・・普段は静かに暮らす僧侶も小走りになる月ということでしょうか?全く忙しい要素の無い慈雲寺でも、なんだか気持ちだけはせわしなくなっています。まぁ、何もかも泥縄でごまかさず、コツコツ計画的に進めれば良いのでしょう…

今夜(11月30日)は満月。お月見を兼ねて写経においで下さい

慈雲寺では、毎月、満月の夜にお月見を兼ねた写経の会を行っています。視界を遮られることなく、月がゆっくりと夜空を渡って行くのを眺めることができます。 今月は11月30日夜7時半より読経を行います。 7時半から『般若心経』をご一緒に読誦し、その…

先祖供養は何のため? -11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のご案内

11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、29日10時より行います。テーマは「供養」は「法事」の意味や、それを行うことの意義・功徳についてあらためてご一緒に考えてみましょう。 「講座」というタイトルはついていますが、仏教の基礎を分かりやすく…

会ったこともない祖先の法事は無駄!???? Part2 (11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」のおしらせ)

今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、11月29日(日)10時より行います。 テーマは「供養は何のために行うのでしょう?」です。 このテーマを選んだのは、先月からあちこちで「先祖供養」とか「法事の必要性」などに関する記事を見かけるようにな…

会ったこともない祖先の法事は無駄!????? Part1

九州の巡教から無事に帰山しました。通常ですと、巡教に一回出ると、少なくとも4ヶ寺、多い時は10カ所以上のお寺で次々とお説教しながら巡ることになります。 今年は新型コロナの影響で、行事を中止した寺院がほとんど。それでも、「檀信徒の方が不安になっ…

笑顔も布施行

前回の記事で、自らの行動・行為で行う布施行を「身施」というと書きました。お寺でお掃除をすることから、電車の中で座席を譲ることまで、身施はさまざまな形で行うことができます。 自分のためではなく、他の人のためになることを喜んで行うなら、なんでも…

身施ありがたし!

巡教の日が迫っているというのに、なかなか準備が整いません。私はお説教の原稿をいったんきちんと造り、それから余計なものを外して整えて行くという「編集」方式をしています。まず基礎の原稿を覚えて、それを口で言ってみて時間がどのぐらいかかるか把握…

巡教の準備でアタフタ

僧侶にとって、仏の教えを皆さんにお伝えする「説教」は大切な役割の一つです。 私をお坊さんにリクルートしてくれた故橋本随暢師は、慈雲寺の属する浄土宗西山派(西山浄土宗)屈指の名説教師として知られた方でした。僧侶としての資質に難点あり過ぎの私に…

慈雲寺文庫、急速に充実中!

慈雲寺の山門の内側に小さな本棚を置いて、ミニ図書室と設置してからそろそろ一年たちました。 慈雲寺文庫の本は、本堂に持ち込んで読んで下さっても良いし、自宅への持ち帰りも歓迎。返却して下さっても良いし、そのまま、お友達に紹介して下さっても結構で…

ワタリガニと煩悩&お布施

私はカニが大好き!冬が来るのが楽しみだと思うほどです。 上の写真はネットからお借りしたものですが、先日、この写真と全く同じ状態でワタリガニと二杯いただきました。 僧侶は毎朝托鉢をして、そこでいただいたものを一日の食事とする「乞食(こつじき)…

11月の慈雲寺の慈雲寺

11月に入りました。今、窓の外は冷たい風が、いかにも木枯らしという音をたてて激しく吹いています。 でも、昼間の青空は晩秋ならではの美しさ。冬がやって来るまでの短い間、この空の色を楽しみたいと思います。 さて、今月の行事のお知らせです。 1)1…

最小の満月を眺めにおいで下さい。満月写経の会のご案内

慈雲寺では毎月、満月の夜にお月見を兼ねた写経・写仏の会を行っています。たまに一カ月に二度満月があることがあるのですが、10月31日は、その二度目の満月です。 この二度目の満月も珍しいのですが、今回は、月が地球から一番遠い位置にある時に満月に…

11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、供養についてご一緒に考えてみましょう

上の写真は数年前に撮影したものです。慈雲寺の属する浄土宗西山派(西山浄土宗)の総本山光明寺の紅葉です。私は日本に戻るたびに本山に居候する生活を長く続けることができました。なんとも幸せなことでした。紅葉の時期に日本にいることになったときは、…

25日の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は予定通り行います。暖かな服装でおいでください!

上の写真は、先日から続いている西山浄土宗の総本山光明寺の紅葉風景です。光明寺は普段は入山料などはありませんが、紅葉のピーク時だけは入山料が必要です。もし、興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、慈雲寺までお知らせください。招待券を差し上げ…

裏のジャングルと戦う

庫裏の裏手に空き地があります。以前はご近所の方が野菜を作っていて、丁寧に草取りをしていてくれました。私が住職になってからは、この空き地に仏花になるような花を植えて花畑にしようという野望(?!)を抱いて、少し頑張ってみました。 しかし、もとも…

10月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は「縁起」についてご一緒に考えてみましょう

昼夜の温度差が大きくなってくると、木々が色づいてきます。上の写真は、慈雲寺の属する西山浄土宗の総本山光明寺の参道です。楓が道の両側から大きく枝を広げていて、11月に入ると紅葉のトンネルになっていきます。 さて、今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教…

「行きつけのお寺」がある幸せ Part3

子どもの時から、先祖代々の菩提寺に親しんできた人、「行きつけのお寺」のあることの幸せについてお話してきました。今回は慈雲寺の事情についてお話します。 中部地方には、かつてはたくさんの尼寺がありました。多くの場合、檀家はほとんどない小さなお寺…

「行きつけのお寺」がある幸せ Part2

ご近所の空き地に、小さな、小さな朝顔が咲いていました。秋も深まり、最後の力を振り絞って咲いているという感じ・・・・☝の円山応挙の絵を思い出しました。 さて、前回は「行きつけのお寺」がある人の幸せについてお話しました。先祖代々親しんだ教え、お…

「行きつけのお寺」がある幸せ Part1

自分の家が先祖代々「旦那」となっている菩提寺があって、その宗派の教えが自分の心に穏やかにしみ込んでいて、今のご住職を尊敬できるし、親しみも感じる・・・・こんな風にお寺とお付き合いすることのできる人は、本当に幸せだと思います。 先祖代々のお墓…

藤沢周平のおかげ(?)ですっかり寝不足

免疫力を上げるためにも、脳の活力を増すためにも、うつ病にすら睡眠は十分に取るべきだと聞いたことがあります。時間的な睡眠量はもちろん、睡眠の質も大切だとか・・・寝室の環境、寝具についても理想を追いたいところです。 お寺は静かで良質な睡眠の取れ…

僧侶の「坊主頭」はなぜ?

先日、「庵主さんにだったら、今さら聞けない・・・みたいなことも気軽に聞けて嬉しい」と言って下さる方があって、内心ちょっとドキドキ。「今さら聞けない簡単なこと」が案外難しいのは、このサイトをいつも見に来て下さる、ももはなさんが放つ「難問」で…