慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

ご近所に尼僧寺院はありませんか?

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 今朝早く、ご近所のAさんが慈雲寺を訪ねて見えました。私が慈雲寺に赴任してから二年になりますが、Aさんにお会いしたのは初めてでした。長年教師として働いていらしたとか・・・90歳近くになられても理知的で優しいお顔が印象的です。

 このAさんは最近、奥様を亡くされたばかりです。ご近所の方々のお話しだと、とても仲の良いご夫婦だったとか・・・まだ哀しみでいっぱいの御様子でした。

 そのAさんが遠慮しながら「相談にのって欲しい」と言ってこられたのは、奥様の中陰の法要についてでした。Aさんは、四十九日まで七日ごとの供養をきちんとなさりたいと思っていらっしゃいます。しかし、仏さまのことは全て奥様がしていらしたので、仏壇の花やお供えの飾り方がわからなくて心配で、慈雲寺に相談にいらしたのです。

 仏壇や中陰の祭壇の飾りつけは宗派によって多少の違いはありますが、それほど難しいものではありません。お供えする食べ物や花の色などにこだわる習慣がある地方もありますが、原則は亡くなった方の好きなお花、好きな食べ物を中心に考えればよいでしょう。

 どの宗派でも、家庭での供養の仕方を簡単にまとめた冊子などを発行していることが多いので、そういうものがあるかどうか、お付き合いのある僧侶に聞いてみるのがおすすめです。

 「そんなことも知らないのか?」と馬鹿にするような僧侶はいないと思いますが、男性の僧侶には聞きにくいというのでしたら、ご近所の尼僧寺院を訪ねてみてはいかがでしょう?Aさんも旦那寺は別にあるのですが、慈雲寺なら聞きやすいと思って訪ねてくださったのでしょう。もしそうだとしたら、私にとってもお役に立てるのはとてもうれしいことです。

 多くの尼僧寺院は「村のお寺」として、宗派に関係なく月参りをしたり、気軽にいろいろな相談に乗ってくれたりすることが多いのです。もし、近くに尼僧寺院があるなら訪ねてみてはいかがでしょう。もちろん、お年寄りの尼僧さんが一人で住んでおられるようなところは、いつも門を閉めて「知らない人」に強い警戒心を持っているところもありますので、どなたか紹介してくださる方を通すとかしなければならないかもしれません・・・・

 ご近所の尼僧さんと仲良くなると、きっといろいろ楽しいことがありますよ!慈雲寺はいつでもご参拝の方を歓迎いたします。毎月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」などにぜひご参加ください。五月は二十二日に行います。

◎今日の写真もカナダで見たバラです。そろそろ東山動植物園のバラも咲き始めるころですね。」