慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

12月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、12月15日(日)10時より行います。テーマは、「『一枚起請文』に学ぶ法然上人の教え」です。どなたでも歓迎いたします。」お気軽にご参加ください。

今年初の扇風機の風に乗って蚊の来襲!

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 今日は「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」の日でした。40人近くの方がお参りしてくださり、僧侶の着る衣や袈裟が何を象徴しているのかというお話しをさせていただきました。でも、なかなか自分の思っている通りにはまとめられず、お話しを終えてから自室でボーっとしていました。

 朝のうちは本堂に涼しい風が吹いていましたが、午後にはかなり気温が上がってきました。しかたなく、今年、初めて自室の扇風機をつけました。その風に誘われるように飛んできたのが、これも今年初登場の蚊です。

 う~ん・・・扇風機の風にもめげず、必死に私の腕にしがみつこうとしています。これをパチンと叩いて殺してしまうのは、殺生をしていはいけないという戒に背くわけですから・・・

 困ったなぁと思っているうちに3カ所も刺されてしまいました。

 「殺生」の問題はとても難しいものがあります。私たちは数多くの命をいただかなければ生きて行かれません。誰かが「殺生」をした結果をいただいているのです。でも、僧侶ですから、できる限りの努力をして生き物を殺さないようにしたいと思うのです。

 人間の血を欲しがるのは妊娠した雌の蚊だけだそうです。蚊も必死なんですね。体を動かしたり、風をあてたりして蚊を追いやろうとしたのですが・・・これからたくさん蚊が出てきたらどうしましょう?

 蚊取り線香は蚊を殺すのですからまずいですよね・・・蚊のきらいな匂いや化学物質の出るものはどうでしょう?あ、私は虫よけスプレーをこまめに塗ればよいのかな?う~ん・・・あのようなものをたくさん塗るのはどうなんでしょう?肌のために良くなさそうだし・・・なんて、おろおろと考えてしまいます。

 草でも花でも、人間は自分の都合で勝手に「雑草」と決めつけて抜いてしまう。見た目が醜いからと毒もないのに蜘蛛を殺してしまう・・・などなど、「殺生」の戒めは難しい問題がたくさんあります。

◎今日の写真はエクアドルで見たイグアナです。この動物も見た目のせいで「悪魔の使い」扱いをされていたことがあるとそうです。