カナダに住んでいたころは、ときどきベビーシッターを頼まれることがありました。子供の扱いがうまかったわけではありません。しかし、私はもともととても臆病なので、子供の扱いにはとても慎重でした。一瞬も目を離したりできなかった!ですから、たぶん短期的なベビーシッターならとても「良い子守」だったと思います。
短期に限ったのは、私のように神経質な子守に長期間にわたっていつも見張られていたら、子供にとってあまり良い影響を与えないだろうと思うからです。おおらかな人の方が良いですよね。もちろん、いざというときには適切に、かつ機敏に動ける人がベストですが。
さて、そんな私のベビーシッター体験の一人であるMちゃんが、アジア旅行のついでに慈雲寺に立ち寄ってくれました。保育園にあがるかあがらないかぐらいの時に子守をしていたMちゃんが、なんと20歳になっていました。明るくて、積極的な、素敵な女性に成長したようです。
人が成長することで時の流れが「目に見える」のはいつでも新鮮な驚きを感じさせることですね。記憶の中で小さな子供だったMちゃんが、大人になるだけの時間が流れたということです。もちろん私の中にもそれだけの時が流れて、変化もあったわけです。私はカナダの生活を終え、日本で住職をしているのですから、目に見えて大きな変化ですよね!
Mちゃんの成長から、自分のことも振り返ってみる良い機会になりました。
しばらく会わない家族、親せき、友人などの連絡をとってみてはいかがでしょう。もうすぐ暑中見舞いの季節がやってきます。年賀状より、暑中見舞いは数が少ないので、心にも残りやすいのでは?メールのアドレスを加えれば、それを機会に頻繁に連絡ができるようになり、会う機会も増えるかもしれません。
歳を重ねれば重ねるだけ、「友人」こそが人生の宝物であることの気が付くでしょう。同じ歳の友人だけでなく、新たな友人、とりわけ年下の友人を持つことは人生の良い刺激であり、自身のことを振り返る良い機会でもあります。
Mちゃんとの会話は、素敵な刺激を与えてくれました。
◎今日の写真はアメリカのデンバーにある博物館で見た、12世紀の石像です。シバ神の使いだそうです。牛でしょうか?