慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

お花のお布施が嬉しい!

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 今日は雨だし、なんだか元気がなかったのですが、お客様が何人もおいでになり、少しずつ気持ちも回復してきました。信徒の方とお話しすることは、私にとって、とても大切な、そして楽しい修行です。

 さて、今日のお客様の一人が、大きな花束を持ってきてくださったのです!「親戚からたくさん送ってきたので、おすそわけ・・・」してくださったのだそうです。名前はわかりませんが、愛らしくて夏らしいオレンジ色の花です。

 さっそく山門の脇の花瓶に飾りました。慈雲寺の門は普通のお寺の門とは違い、江戸時代の典型的な武家門です。慈雲寺を創建した相羽家の門だったものです。相羽家は尾張藩御典医のお家柄で、明治時代には皮膚科の名医として有名だったそうです。

 私が住職になってから、柵を取り合払い、山門の扉の両側に小さなガラス瓶を置いて、慈雲寺の境内に咲いている花を活けています。今年はなぜかアジサイが全く花をつけないので、今は、ちょうど花の無い時期でした。

 こんな風にお花を供養していただくのはとても嬉しいことです。時々、お地蔵さまの花瓶の花が入れ替えられていることもあります。どなたが供養して下さるのかわかりませんが、本当にありがたい。

 慈雲寺は多くの方々のさまざまな「お布施」によって支えられています。「布施」は、仏様のご供養であり、「布施行」という修行のひとつでもあります。布施によって功徳を積み重ねるのですね。「お布施」にはさまざまな方法があります。「財施」のようにお金による布施だけではなく、お寺のお掃除を手伝ってくださるなど体を動かしてする「身施」も大切ですし、もちろんお花を供養してくださるのも素晴らしい布施です。慈雲寺を思ってくださる方々のお気持ちを大切にしてまいります。

◎今日の写真は、カナダの最東端の島、ニューファウンドランド島の森の中に咲いていた小さな小さな花です。