慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

二分の一成人式と二分の三成人式?!

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 もともと成人式というものにあまり興味がなかったせいか、成人の日が過ぎていたことに今日気が付きました。お寺の日常からすると、土日、祝日があまり関係ないので、忘れてしまうことが時々あるのです。

 私が成人式に興味がないのは、人がいつ大人になるかは、個人差が大きいと思うからです。もちろん、法律や選挙権など、基準を決めなければならないことはあるので、20歳又は18歳で「成人」とするというのは仕方がないでしょう。しかし、本当の大人、つまり自分の足で立ち、自分の意思で行動を決めて実行できるようになるのは、それぞれ違うと思います。恥ずかしながら、私は本当の意味で自立した人間になれたのは30歳過ぎてからかも・・・

 さて、その成人式の記事を読んでいて、「2分の1成人式」というのがあることを知りました。10歳の小学生に「大人への道の半分」ということでイベントをする学校があるというのです。それぞれの親への感謝の手紙を書いたり、自分の名前の由来を調べたり、10年の成長過程を示す写真や物などをそろえて見せたり・・・う~ん・・・一見良いことのようですが、家庭の事情は無視?なのかと疑問に思えます。

 日本では、どの子供も「仲の良い父母の揃った、温かい家庭」で育つと思われているのでしょうか?条件の整った家庭で育つ子供ばかりではないでしょうに・・・親に虐待されている子供もいるかも??

 いろいろと思いがあって、一概に「心温まる親子交流のイベント」という風には受け止められないなぁ・・・と思っていました。すると、今朝、ラジオを聴いていたら、なんと「2分の3成人式」をやるという話が出ていました。

 何か聞き間違えたのかと、皿洗いの手を止めてラジオに集中してみると、どうやら「成人式から10年たった30歳の人」を対象にした大垣市役所のイベントのようです。

 市の公式サイトによれば「成人式から10年が経過し、仕事、結婚、出産や人間関係等、人生において多くの経験を重ね、自覚と責任を持った本当の意味での大人になる世代である30歳を対象に、地域とのつながりの再確認、新たな仲間や希望を発見するイベントねて集まりましょうと呼びかけています。」だそうです。

 このイベント、興味あるなぁ・・・いったいどんな人が「参加してみよう!」と思い、いったいどんなイベントなら「地域とのつながりの再確認、新たな仲間や希望を発見」できるのでしょうか?いや、純粋に好奇心を刺激されます。

 どんな服装で来るのかしらん??

 30歳なら、それぞれの人生の方向が一番バラバラな時期かもしれませんね。既婚、未婚、子供の有る無し、仕事などなど・・・共通の話題をどうやって見つけるのかも興味深いところです。

◎今日の写真は和歌山市の寺町にある護念寺です。本堂の前に大きな蓮の花が!極楽に生まれるときは蓮の花のうてなの上に出現するとか。なんだか極楽気分が味わえそうです。