慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

一日に六度の読経が本来の僧侶の暮らし

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 一年前の4月14日の夜、9時26分、熊本大震災の最初の大規模な地震が起きました。昨夜、この震災で犠牲になった方々のために、9時を過ぎてから読経を始めました。一人で夜が更けてから読経するのは久しぶりでしたが、犠牲者の方々や残された家族の方々の哀しみを思うと、いつもの勤行とはかなり心持ちが違いました。

 多くの寺院では、一日の勤行は朝だけで済ませてしまうようです。夕方に本堂を閉めるときに読経されるお寺もあるかもしれませんが・・・

 先日ある方が、「イスラム教徒の人は一日に何回もメッカへ向かって礼拝しなくてはならなくて大変ですね。」という話をしていました。しかし、本来は仏教の僧侶も一日に六回、礼拝をすることになっているのです。「六時礼讃」といって、一日を六つにわけて、それぞれ仏様を礼讃する儀式が決められているのです。

 私の兄弟子の一人に「どんな暮らしが理想的ですか?」と聞いたら「六時礼讃を忠実にまもって暮らせたらいいね。」とニッコリされたことがあります。う~ん・・・静かな山の中で念仏三昧の暮らしも良いかもしれません。

 これかも時々、夜が更けてから読経をしてみようと思います。あ、あんまり深夜になってからだとご近所迷惑かな?