近藤徹稱上人の法話を拝聴しに京都へ出かけたときのお話しの続きです。
私が僧侶になるための修行を始めたときは、私の属する浄土宗西山派(西山浄土宗)には尼僧を養成する道場は無くなっていました。かつてはここに寄宿舎があったという場所には、すでに何も残されておらず、わずかに石の階段だけが残っていました。先輩の尼僧様の一人は今年88歳になられますが、彼女が尼僧道場の最後の修行僧の一人。道場の門を閉めたときの哀しさを時々話してくださいました。
徹稱上人は、知恩院を総本山とする浄土宗の鎮西派の尼僧道場の最後の道場長だった方です。年々減少している尼僧の現状をどう思っていらっしゃるか、まだ直接伺ってはいませんが、「自分の学んだこと、体感したことは全て次世代に伝えておきたい」という迫力はご法話のあちこちに感じられました。
他宗派に属する私も穏やかに迎えて下さり、「私から、どんどん学び、吸収していきなさい」という無言の励ましを感じさせて下さいました。
法話の後は、参加者がお互いの顔を見ながらお話しができるように机を移動させます。お抹茶と京都らしい涼し気な和菓子をいただいた後は、徹稱上人への質問の時間です。介護の悩みを語る方を励まし、生きることに積極的な姿勢を示されたのが強く印象に残りました。
8月は、この「仏教女性の会」はお休みですが、9月にはまた再開されるとのことなので、また上人にお目にかかれるのを楽しみにしています。
◎今日の写真は、インドのニューデリーにある国立博物館で見た壁画です。いったいこの動物は何かしら?牛にしては子供が変ですよね?太った鹿???