慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

廃仏毀釈は日本人の宗教心を破壊した? (尼僧と学ぶやさしい仏教講座のお知らせと慈雲寺へのアクセス)

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 今月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は12月17日10時より行います。テーマは「廃仏毀釈とはなんだったのか?」です。どなたでもお気軽にご参加ください。

 慈雲寺が現在の桶狭間上の山に開創されたのは明治22年のことです。名古屋市内でも比較的歴史の浅いお寺と言えるでしょう。しかし、「慈雲寺」は、もともと京都府乙訓郡にあったお寺の寺号を引き継いだものです。乙訓郡の慈雲寺は、当時、無住となっていて荒廃していたそうです。

 また、慈雲寺の御本尊の阿弥陀如来像は、大阪の私人の家に祀られていたものです。しかし、自宅に祀る仏像ではなく、もともとは寺院にあったものと思われます。穏やかで優しげな表情の仏様で、私は、この仏様にお仕えできるのをとても嬉しく思っています。しかし、近づいてみると、明らかに焼け焦げた跡があり、指も破損しています。

 慈雲寺の御本尊も寺号も、廃仏毀釈の犠牲となったものである可能性が高いようです。

 廃仏毀釈は明治初期に日本中を荒れ狂った悲劇です。比較的短期間に収束したと言われていますが、その影響は現在も続いています。寺院だけでなく、かつて私たちの生活や民俗的宗教慣習と深く結びついていた、神仏習合の信仰、庚申さまや山の神、日の神など、多くの神様も排除されたのです。日本人の宗教心の根本を破壊したといっても良いでしょう。

 国学から神道国教化、国家神道まで、広い範囲にわたる問題ですので、簡単にお話しするのは難しいですが、いくつかのポイントとなる点を御一緒に考えてみましょう。

◎慈雲寺への交通アクセス
 申し訳ありませんが、慈雲寺には十分な駐車場がありません。なるべく公共交通を使っておいでくださいませ。
 名鉄有松駅前から、「有松12番 有松町口無池行き 地蔵池経由」に乗ってください。日曜の9時台は二番乗り場から9時07分と36分に発車します。これらのバスに乗り、郷前(ごうまえ)の停留所でお降りください。そのまま道なりに進むと郷前の交差点に出ます。角に鍼灸院があり、その右手の細い坂道を上がると慈雲寺の屋根が見えてきます。
   また、時間はかかりますが、地下鉄の鳴子北駅から出ている「鳴子13番」のバスも郷前に停まります。日曜は8時45分にバスが出ます。
●栄のバスターミナルからは森の里団地行きのバスが一時間に一本出ています。この場合は、郷前の停留所から道を戻って郷前の交差点に行ってください。日曜は8時50分発があります。所要時間は約40分
●JRの大高駅から緑循環バスの名鉄有松行で郷前に行くことができます。日曜は8時44分と9時44分に出発します。9時台のバスですと10時の開始時間には少し遅れますが、あわてずにおいでください。
●また、同じ緑循環バスの名鉄有松行は南大高駅東にも停車します。9時9分発です。
●JRの共和駅からタクシーで5分。市バスはありません。「郷前の交差点近くの慈雲寺」とおっしゃってください。慈雲寺を知らないタクシーの運転手もいますので、その場合は郷前の交差点の鍼灸院で降りてください。鍼灸院からお寺の屋根が見えます。

◎今日の写真は、カナダのバンクーバー市にあるバンドゥーセン・ガーデンのシャクナゲです。バンクーバーやビクトリアには、たくさんの種類のシャクナゲが植えられています。