慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

ご縁のあった方への「御供養」の勧め Part 3 ーカナダの葬儀

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 「家族葬」という名の密葬が増えて、友人や恩人への感謝やお別れを告げる機会がすくなくなっているというお話しをしてきました。3回目は、カナダで経験した葬儀のことをお話ししましょう。

 カナダは、たくさんの文化的な背景をもった人々の暮らす国ですから、葬儀の形式もいろいろです。

 しかし、キリスト教会での一般的な葬儀ですと、牧師さんによる聖書の朗読、お説教、賛美歌などに続き、一人か二人の人が追悼の言葉を述べます。その後、参列者の中から、次々と前に出て、自分と故人の関係や思い出について短いスピーチをします。

 いろいろな人の思い出話によって、故人の人生が立体的な思い出として人々の心に残るのです。親としての故人、友人としての故人、夫としての故人、先輩としての故人・・・などなど、人はいろいろな表情を持っているものですから、家族も知らないようなエピソードが披露されると、みんなとても慰められるようです。

 葬儀が終わると、教会の裏庭などで、「故人の人生を寿ぐお茶会」が行われます。「惜しむ」ではなく「喜ぶ、讃える」というところがポイントです。また、立式のお茶会なので、皆があちこちに移動して思い出話に花が咲くのです。

 料理やお菓子は参加者の持ち寄りです。

 日本でも、こんな風な「偲ぶ会」が増えても良いのではないでしょうか?慈雲寺では、いろいろな状況に対応できるようにご相談にのらせていただきます。ぜひお声がけください。

電話:052-621-4045

◎今日のバラはカナダの州立ブリティッシュコロンビア大学で見たものです。