慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

3月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は3月17日(日)10時より、お彼岸の法要も兼ねて行います。テーマは「法然上人が開いた『浄土門』とは何だったのか?その2」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

『ブッダ最後の旅』は心に残る物語

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 前回のブログで、「涅槃図」のお話しをしました。お釈迦様は2500年前にインド亜大陸に生まれ、悟りを開かれ、各地で説教を繰り返して多くの人々を導き、そして涅槃に入られた方です。原始仏教の仏典には、お釈迦様の生涯について、あまり詳しく述べたものはありません。しかし、お釈迦様が涅槃に入られる直前、直後の状況については、『大パリニッバーナ経』という仏典に詳しく述べられています。

 お釈迦様が、どのように悟りを開いた人間として最後を迎えられたのか、そして周辺の人々はその時、どのように反応したのか・・・まさに「涅槃図」に描かれた状況がくわしく述べられた経典なのです。

 仏教学者の中村元先生が丁寧に現代語訳にしたものが岩波書店から出版されています。Amazonなどでも購入できますので、ぜひ読んでみることをお勧めします。

 お釈迦様が自分の「老い」や「死」にどう向き合っていたのかが、ゆっくりと心にしみてきて、お釈迦様がより身近に感じられることでしょう。

◎今日の写真はカナダで見たシャクナゲです。