慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

窓にぶつかり続ける虫・・・人生みたいで哀しい

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 ここ数日、アシナガバチが部屋の中を飛んでいました!私は何度か蜂に刺されているので、蜂がとても怖い。アナフィラキシーショックが心配ですからね。

 ハチは窓ガラスに何度もぶつかります。その音が聞こえるとすぐに(パソコンのある机は窓のすぐ横なので)窓を開けるのですが、なかなかうまく外に出ていきません。風が吹き込むので、避けてしまうのでしょうか?

 時々、部屋に迷いこんだ虫が外に出たがって何度もガラスにぶつかるのを見ることがあります。私は、これがとても哀しく思えて・・・ガラスがあるのも知らず、明るい所に向かって飛ぶ虫は、ガラスにぶつかる度に、「なぜだ?!」とさぞショックなことでしょう。可哀そうで、あわてて窓を開け閉めしていました。今朝になって、ようよう脱出してくれたので、私もホッとしました。

 人生にも、さまざまな「見えない障害物にぶつかる」という苦しみを経験することがありますね。英語には、見えない制限(あからさまでない差別)で出世や仕事の遂行が阻害されることを「ガラスの天井」と表現することがあります。

 阿弥陀さまの御慈悲は、すべての障害物や制限を取り払って、私たちに届いています。窓は大きく開いているのに、まだガラスにぶつかっている姿が、わたしたち凡夫の苦しみです。

 仏教は開かれた窓から、飛び立つための智慧です。どうか、お寺にお参りして、和尚さんや庵主さんとお話ししてみてください。やさしい風や、心地よい光に気が付くかもしれませんよ。

◎今日の写真はインターネットの無料画像からお借りしたアシナガバチです。