先日、ある方が「お盆のお参りをしていだたきたいのだけれど、8月13~15日の間では家族皆んなで集まることができない。別の日でも良いか?」というご相談に見えました。
慈雲寺のある名古屋市周辺では、8月の13日から15日を「お盆の期間」とする家が多いようです。しかし、全国的にみると、実は日にちは一定していません。例えば、有名な京都の大文字焼きは、お盆の送り火なわけですが、8月16日に行われます。
お盆は旧暦(太陰暦)の7月12日から15日というのが一般的でした。新暦(太陽暦)を使うようになってから、だいたい太陰暦とは一か月ぐらい差があるので、「8月12日から15日がお盆」という認識が広まったようです。
東京周辺では、新暦にしたがって、「お盆は7月」という風に変わっているのも面白いですね。しかし、「お盆休み」は相変わらず8月で、お盆の帰省ラッシュも8月です。
さて、日にちに厳密にこだわるなら、正確に旧暦の7月12日~16日をお盆とすべきでしょう。今年で言えば新暦の8月22日がお盆の入りです。沖縄などでは、今でもこの方式で、毎年新暦でのお盆の日にちが変わります。
こうしてみると、お墓参りや御先祖をお迎えする日は、子孫の側の都合で変わってくるということです。それでも、心からご先祖をお迎えする気持ちがあれば、ご先祖は必ず答えて下さいます。お盆の時にしか帰ってこられないわけではないのです。
盆、暮れ、春秋のお彼岸、祥月命日など日には、お寺参り、お墓参り、僧侶を自宅に招いて仏壇での読経などをお勧めします。しかし、そういう日にちはきっかけに過ぎません。思い立った日が一番良い日なのです。
家族が集まれる日にご先祖をお迎えして、御供養をさせてもらう・・・この気持ちに、ご先祖さまも必ずこたえて下さるでしょう。
慈雲寺では、宗派にかかわらず、皆さんのお気持ちに沿った御供養をさせていただきます。どうぞ、お気軽にご相談ください。
◎今日の写真は、カナダのブリティッシュコロンビア州から米国のアラスカ州に入る、通称「氷河ハイウエイ」と呼ばれている道です。沿道には、たくさんの氷河が見えます。