慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

11月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、11月17日(日)10時より行います。テーマは「法事の意義と心得」です。どなたでも歓迎いたしますので、お気軽にご参加ください。

「自殺予防週間」の始まりの日に

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 今日、9月10日は「世界自殺予防デー」です。16日までの一週間は「自殺予防週間」として、自殺を予防するためのさまざまな取り組みについて、より多くの人に知ってもらうための活動が世界各地で行われます。

 この世界自殺予防デーは、2003年に世界保健機関(WHO)が中心となって行われた国際会議で決められたものです。世界の自殺者の数は年間約100万人。ゆるやかなカーブで推移しているものの、年々数は増えています。40秒に一人は自ら命を絶っていることになります。

 そして、その20倍以上の自殺未遂者がいると推測されています。

 日本では、約3万人の自殺者が毎年報告されています。この膨大な人数を思うたび、端くれとはいえ、宗教者として生きている私は深い敗北感に襲われます。

 WTOは自殺の予防手段として、各国政府に以下のような取り組みをするように求めています。

 

■自殺の道具(農薬、薬物、銃など)に簡単にアクセスできないようにする。

精神疾患(特に
うつ病アルコール依存症統合失調症)患者の治療に取り組む。

■自殺未遂を起こした人の経過を追跡調査する。

■メディアは責任のある報道を行う。

■医療従事者を訓練する。

 

 この中に、「宗教」や「宗教者」に関する指摘はありません。WTOの立場としては、「宗教者よ、もっとできることがあるだろう?!」とは言えないのかもしれませんが・・・宗教者に対する期待がないのは、とても残念に思えます。

 心は重い日は、慈雲寺に行って、ボンヤリしよう。阿弥陀様のそばでゆっくりしよう。慈雲寺の庵主さんとちょっとお茶のんで話をしよう・・・と思っていただけるお寺、僧侶でありたいと願っているのですが、まだまだ模索中です。

 慈雲寺の本堂は日中、いつでも開いています。お茶も用意してありますので、どなたでもご自由に、阿弥陀仏のおそばでユッタリ過ごして下さいませ。私は指導も説教も、答えをお教えすることもできないかもしれませんが、あなたのお話しを聴かせていただくことはできます。一度自分で言葉にすれば、光が見えてくることもありますから・・・

 

◎今日の写真は、カナダのバンクーバー島の月夜です。