慈雲寺には、本堂と庫裏の間に小さな庭があります。ご近所の方々は「坪庭」と呼びならわしているようですが、そう呼ぶには少々形状が違うようにも思えます。
この庭に入る入り口の扉は、私が赴任して来た時にはすでに“ボロボロ”状態でしたが、巣作りの材料を求めるカラスのおかげで、この四年間にボロボロ度は深まるばかり・・・でも、直す予算もないしなぁ・・・ちゃんと直すとなると、それなりにかかるだろうしなぁ・・などと愚図愚図するばかりでした。
その状況を一挙に解決して下さったのがご近所のEさん。Eさんはこの坪庭を大切に思って下さって、草引きなどの手入れを普段から助けて下さっています。
Eさんが、この扉の修理を引き受けて下さったのは先月のことでした。私がお願いをすると、Eさんは驚くほどの行動力でプロジェクトを進めていきました。まず、ご近所の花屋さんに交渉に出かけました。この花屋さんは、DIYの名人。いろいろな修繕から、木彫りのお地蔵さんまで、広範囲に手作りしている方です。慈雲寺もさまざまなお願いをしてきました。
Eさんは、花屋さんに扉を見せ、自分のアイディアを話して基本的な修理のイメージを作り上げました。そこで私も花屋さんの「修理計画」を聞いてお任せしたというわけです。
すると、先日、月参りから慈雲寺に戻ってみると、玄関周辺の雰囲気がなんとなく違う!少しキョロキョロしたところで、扉が完成したことに気が付きました。
元の扉は、閉門してしまうと何も見えなかったのですが、今度の扉は上半分が格子になっているので、坪庭の様子が外からでも見えます。
格子越しの庭は、なんだかとても新鮮な眺めです。
こうなると雑草取りなどの手入れは、今まで以上にこまめにやらないと、外から丸見え!
庭は手入れすればするだけ愛着も湧くでしょうし、結果がすぐに目に見える・・・楽しみになってきました。
Eさんは、あくまでも匿名でとおっしゃっていたので、イニシャルだけのご紹介にしましたが、本当にありがとうございました。