慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

新しい花が飾られたお墓を眺めるのは嬉しい・・・

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「丁寧に墓掃除をすると、とてもさわやかな気持ちになれる」と語る方がたくさんいらっしゃいます。

 名古屋周辺は警戒警報が出るほどの雨が続いていますが、小降りになるのを見計らうようにお墓参りにいらっしゃる方々が続いています。

 慈雲寺は成立は少々特殊な尼寺で、伝統的な意味での「檀家」さまはおられません。しかし、境内にお墓が少し並んでいます。

 桶狭間の周辺は、もともとお寺の墓地ではなく、地域の共同墓地にお墓を持っている家がほとんどでした。しかし、第二次大戦後、名古屋市平和公園に大規模な霊園を開発し、墓地を集中させようとしました。整理された共同墓地の土地を利用して、学校などの公共施設を充実させようとしたのです。

 しかし、多くの住民は遠くにある広大な霊園に移るより、地元でお墓を守りたいという気持ちがあったようです。ちょうど(?)そのころ、財政的に貧窮していた慈雲寺は地元の要望に応える形に墓地の開発を始めました。

 ということで、慈雲寺にはお墓はありますが、慈雲寺の檀家さまではなく、もともとの菩提寺の檀家のままです。もちろん、お墓があるというご縁を大切にしてくださる方々ばかりなので、慈雲寺もさまざまな意味で助けていただいています。

 

 というわけで、お墓の多くはご近所に住んでいる家族が墓守を受け継いでくださっているので、普段からお参りに来る方も多いのです。しかし、家族が地元を離れた家もあ増えてきたので、普段はお花も枯れたままというお墓も少しずつですが増えてきました。

 しかし、お盆やお彼岸のときは、お墓参りにおいでになる方も多く、丁寧に雑草を抜いたり、お墓を磨いたりして、きれいな花が供えられています。こんな様子を見ると、嬉しい・・・というか、ホッとする気持ちになります。

 

◎桶を置いてある場所に、草刈鎌や雑草を抜く用具を用意しましたので、どうぞご利用ください。