慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

4月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は、4月21日(日)10時より行います。テーマは「法然上人がひらいた『浄土門』とは何か。Part 3 」です。法然上人の弟子、弁長、親鸞、証空が、師の教えをどのように受け止めていたのかをご一緒に学びましょう。どなたでも歓迎いたします。お気軽にご参加ください。

「ある特定の宗教団体」ってあまりに不自然な表現・・・・だなぁ

 

斑鳩の里の竹林

 数日本山にこもって研修を受けていました。山を下りてみたら、なんだか世間が騒がしい。タクシーの運転手さんが妙に冷静に解説してくれました。慌ててあちこちのニュースを見てみたのですが、さすがに一日中ラジオを聞いているらしい人だけあって、的確な要約だったことがわかりました。

 今これを書いているのは9日の午前中なのですが、報道の中でなんとも歯切れが悪いのは犯人の動機。「安部元首相の政治的な信条に反対していたわけではない」とか、「ある特定の宗教団体の幹部をねらった」と発言したと報道されていますが、妙な配慮が感じられて気持ちが悪い。

 時間がたつと、この「ある特定の宗教団体」という表現が「ある特定の団体」ということに変化し、これも不自然。ついには、犯人は精神的に「正常ではない人」という印象操作のような報道のされ方が始まりました。

同時に安部氏が大政治家であり、「日本をとりもろす」英雄だったかのような報道も進んでいます。事件現場に花を供え、土下座で祈る「若者」の映像が延々と流されたりしているのも、意図的な気がして気持ちが悪い。

 はっきり統一教会との関係を追求するメディアはいつ出てくるのでしょうか?安部氏を頂点とする自民党の一派が統一教会とずぶずぶであることは周知の事実だし、当然推察できると思うのですが・・・・ 大和西大寺には統一教会関係の大きな施設もあります。これは関係ないのかなぁ?

 

 仏教とはあらゆる暴力を否定します。いかなる理由があろうとも、自分のかかえる怒りを暴力で外に発散させることは、より激しい憎悪を生み出すだけだと教えています。

 ですから、私は安部氏に率いられた政権の為してきた政策の多くは一般の人々を苦しめてきたと思っていますが、それを暴力的に否定しても、さらなる憎悪を生むだけだと思います。

 選挙戦のさなか、すでに露骨に「弔い合戦」と張り切っている候補者もいるようですし、明日の投票日の状況も気になります

 

◎追加記事

以下の記事をネットでは見かけました。記事内容の全てに納得したわけではありませんが、興味深いものだったので貼っておきます。

「宗教団体の名前を伏せる」「各局揃って喪服」……「安倍元首相銃撃事件」テレビ報道への4つの“違和感” (msn.com)