慈雲寺新米庵主のおろおろ日記

6月の「尼僧と学ぶやさしい仏教講座」は6月21日10時より行います。テーマは「『往生要集』入門」です。日本人の地獄観や浄土観に深い影響を与えた恵心僧都の思想をご一緒に学びましょう。

大分に巡教に呼んでいただき、臼杵石仏に再会

 20日から大分市へ巡教に呼んでいただいていました。

 私の属する浄土宗西山派西山浄土宗)では、毎年一月に御法主から「おことば」が発せられます。これは、檀信徒や僧侶たちの一年の暮らし、信仰のありかたの指針となるものです。私たち説教師は、その「おことば」を託され、それを全国の檀信徒にお伝えする役割を担います。これを「巡教」と言います。

 巡教に呼んでいただき、普段なじみのない地方を訪れるのは、とても楽しいことです。もちろん、御法主の名代という役割ですから、それなりに緊張するのですが・・・

 今年は、大分市内の6ケ寺に呼んでいただきました。9年前に呼んでいただいて以来です。大分は駅前のビジネスホテルでも、それぞれが源泉を持っているくらいの温泉パラダイス。温泉好きの私には、それだけでも十分に嬉しい。

 もちろん、食べ物もおいしいし、見どころもたくさんあるのです。

 23日に巡教の役割を終えたのですが、もう一晩、大分で過ごすことにしました。移動したホテルは20階の屋上にとても見晴らしの良い露天風呂があるという贅沢なホテルです。黄砂で見晴らしがパーフェクトとは言えませんでしたが、大分湾の向こうに国東半島の影が美しく見えて、素晴らしい温泉体験になりました。

 そして、翌日は駅前からバスに乗って1時間、臼杵の石仏群のお参りに行きました。前回の巡教の後にも行ったのですが、石仏を保護する設備や、石仏周辺の遊歩道の設備などが改善されていて、お参りしやすくなっていて、ゆっくりと石仏に再会することができました。

 石仏の中では、古薗石仏の大日如来が有名ですが、やはり私はホキ石仏第二群の阿弥陀三尊像がありがたいものでした。すぐ横に九品仏もあるのですが、このことはすっかり忘れていた!

 両方とも平安末期の作と言われていますが、どんな人が何の目的で作ったのか、まだ謎が多いそうです。

 平日だったせいか、人はあまりいなかったのですが、私の後ろから「イマドキ」という言葉が似あってしまいそうな夫婦と子供連れがやってきました。私が椅子にすわって、阿弥陀様を眺めていると、その家族連れ、石仏の前に来たら、派手なキャップを取り、子供にも帽子を脱がせ、お線香を供えて参拝していました。

 見た目で決めつけた自分を恥ずかしく思いながら、こんな風に参拝できる親を持った子供は幸せだなぁと嬉しくなりました。これも、石仏さまの御利益でしょうか?